内容説明
哲学的時間論のブレイクスルーは物理学にあった!量子力学や相対性理論といった現代物理学の成果をもとに、因果論をめぐる分析哲学の精緻な議論もふまえながら「時間とはなにか」という人類史上永遠の難問に挑む!
目次
第1章 時間の経過について
第2章 量子力学と時間
第3章 相対性理論と時間
第4章 相対性理論と“現在”
第5章 熱力学と時間
第6章 因果の向きについて
第7章 内在的時間方向について
第8章 時間のはじまりについて
著者等紹介
森田邦久[モリタクニヒサ]
1971年兵庫県姫路市生まれ。現在、大阪大学大学院人間科学研究科准教授。博士(理学)、博士(文学)。専門は科学哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
2
時間という日常的な概念 世界の根本をなす概念 よく理解できない概念 純粋に哲学的な考察 直観を大きく変える物理学 世界は時間に関して対称的 時間の向きを説明できない問題 世界の始まりの問題 時間は必ずしも直線的ではない 物理状態についての知識の状態 物理過程における収縮 量子力学が完全である意味 隠れた変数が存在しない EPR相関と非局所性 光速度不変の原理の帰結 重力が時空の歪み 絶対的な同時を決定困難性 エントロピー増大の法則 分子的混沌の仮定 時間が経過することを前提 開いた未来のジレンマ2025/05/15
Hiro
0
なんとも難しい本だった。なんとなく言いたいことはわかるような感じだけど、様々な考えを論証していく感じで、ともすると詭弁や言葉遊びになりそうな印象で、屁理屈をこねくり回してるだけという感じもする、読んでいて狐につままれたような感じがする。 ただ物理学の本は物理の中での話しか書かれないが、物理学の外から物理学の限界を考える視点などはおもしろい。物理学の外から考えるとこういうアプローチにならざるを得ないのかも。キーワードは、現在主義、成長ブロック宇宙説、動くスポットライト説、動的時間モデル、静的時間モデルなど。2020/11/28
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