出版社内容情報
トマスの神学・哲学両面からエッセの解明に取り組み、現代の常識的な「存在」理解の重大な欠陥と神の創造の神秘を明確にする特異点。
【著者紹介】
1928年、佐賀県に生まれる。東京大学文学部卒業。アメリカ・カトリック大学大学院哲学研究科にてPh..D..を取得。九州大学や福岡女学院大学の教授を経て、現在、長崎純心大学大学院教授。2012年、50年以上の歳月を費やしたトマス・アクィナス『神学大全』(創文社)の翻訳を、最後の翻訳者としてついに完結に導いた。
内容説明
同時代人にもまったく理解されなかったトマスの「存在」の思想は、哲学と神学の極北に突如創生した存在論の特異点である。大著『神学大全』の翻訳をついに完結に導いたトマス研究の大家が、現代存在論の重大な欠陥を暴き、哲学史上類例を見ない独創的思想の真実と、その今日的意義を解き明かす。
目次
第1章 問題―「存在」について考えることの意味(現代存在論における「存在」理解;現代存在論の根本的前提)
第2章 「存在」形而上学の誕生(トマスの「存在論」について;「存在するもの」・「本質」・「存在」;複合実体と単純実体における「存在」;心・身合一論と個体化の理論における「存在」;結語―「存在そのもの」である神)
第3章 「存在」形而上学の展開(「存在」はどのようにして捉えられるか;「存在」理解の展開)
第4章 「存在」と哲学的諸問題(「存在」と心身論;「存在」と類比;「存在」と悪の問題)
第5章 「存在」とトマスの神学的理論(「存在」と三位一体論;「存在」と神学的キリスト論;「存在」と聖体神学)
著者等紹介
稲垣良典[イナガキリョウスケ]
1928年、佐賀県に生まれる。東京大学文学部卒業。アメリカ・カトリック大学大学院哲学研究科にてPh.D.を取得、文学博士(東京大学)。南山大学、九州大学、福岡女学院大学、長崎純心大学大学院の教授を経て、九州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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