内容説明
1990年代後半、それまで旗印としていた反実在論を捨てたダメットに、いったい何があったのか。事実と世界、意味論と形而上学、真理理論といった話題で20世紀分析哲学を総括しつつ、反実在論から正当化主義へと転回する思索を解説、さらに唯一の世界を捉える心の要請から、神の存在に話が及ぶなど、つねに議論を巻き起こす重鎮ダメットの哲学講義。
目次
第1章 事実と命題
第2章 意味論と形而上学
第3章 真理と意味
第4章 真理条件的意味論
第5章 正当化主義的な意味の理論
第6章 時制と時間
第7章 それ自体で在るものとしての実在
第8章 神と世界
著者等紹介
ダメット,マイケル[ダメット,マイケル][Dummett,Michael]
1925年、イギリスのロンドン生まれ。1950年、オックスフォード大学クライスト・チャーチを卒業するとただちに同大学オール・ソールズ・カレッジのフェローとなる。1979年より同大学ウィカム論理学教授を務め、1992年に退職。1999年にはナイトに叙せられている。専門は、言語哲学、数学の哲学、形而上学。フレーゲの研究で一躍有名になり、以後、直観主義を背景に、反実在論や分子論的言語観など独特の立場を打ちだしつづける
金子洋之[カネコヒロシ]
1956年、北海道小樽市生まれ。1986年、北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、専修大学文学部教授。専門は、論理学の哲学、数学の哲学、論理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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