内容説明
斬新な身体観と人間観にもとづく野口三千三の教えの中から特に重要なことばを選び出し、懇切丁寧な解説を加えた野口体操の画期的な入門書。
目次
1 自然直伝(自然に貞く;ほぐれる柔らかさ ほか)
2 地球に立つ(地球に立つ;二足直立の条件 ほか)
3 感覚をひらく(からだ環境;体操による人間変革 ほか)
4 ことばを探り、からだに貞く(字源探検;祈りの文字 ほか)
付録 二十一世紀への架け橋(ハードからソフトの身体へ;パソコンを通して身体を考える)
著者等紹介
羽鳥操[ハトリミサオ]
1949年、東京生まれ。「野口三千三授業記録の会」代表。野口体操の会主宰。国立音楽大学器楽科ピアノ科卒業。音大卒業後、ピアニストとして演奏活動を行っていたが、1975年、東京芸術大学名誉教授で野口体操創始者である野口三千三氏に出会い、野口体操・野口自然哲学に傾倒。その年から野口氏に師事。以来、氏のもとで研鑽を積みながら、1978年から1998年3月に野口氏が現役のまま亡くなるまでの20年間助手をつとめる。その間、1988年には「野口三千三授業記録の会」を発足させ、氏の授業記録(主にビデオ記録を中心)の企画・構成・制作を行ってきた。野口氏亡き後、記録制作、および講演・ワークショップ・執筆活動を引き続き行っている
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感想・レビュー
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ネギっ子gen
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【くだらないとかつまらないと思われるようなことや、全体のうちのある一部の主張と思われることに耳を傾けることの中から、思いもかけなかった新しい全体が生まれてくる】野口三千三語録から厳選し懇切な解説を加えた、野口体操の入門書。師が現役のまま亡くなるまで助手を務めた著者は、このように書く。<先生は常々、「体操は、ことばにならないところにその本質がある」といい続けながら、言語化に取り組んでおられました。どこまでがことばになって、どこからがことばにならないのか。その結晶として「野口三千三語録」が残りました>と。⇒2023/12/17
丸坊主
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対人支援の場で私が大切にしている「身体感覚」をより深めるヒントが詰まっています。 最近、自分の身体感覚を頼りにせざるを得ない事例があり、それなのに同僚向けに根拠やエビデンスを求めて、とても迷っていました。そんな私の背中を押してくれる本です。 「主観的・独断的である外に判断というものは存在しない。非難、否定されるべきは、主観・独断ではなく、本当の主観をもちえないこと、責任をもって独断し得ないことである」2015/08/28