出版社内容情報
念仏、題目と並んで広く親しまれている「南無大師遍照金剛」。弘法大師の宝号を唱えることは、いつ・どこで・誰が・いかなる契機でもって始めたのか。新史料に基づき解明を試みた意欲作。
内容説明
弘法大師のご宝号「南無大師遍照金剛」はいつ誕生したか。お念仏、お題目に並び人口に膾炙されてきた、弘法大師のご宝号の起源について、新史料に基づき解明を試みた意欲作。ご宝号に込められてきた“こころ”の歴史を見直す一冊。
目次
第一章 弘法大師の宝号「南無大師遍照金剛」
第二章 従来の説の検討
第三章 プレ宝号(一)―蓮待と十二字の宝号
第四章 プレ宝号(二)―覚鑁と十六字の宝号
第五章 大師宝号の史料(一)―四度加行作法書
第六章 大師宝号の史料(二)―大師所作・大師行法
第七章 大師宝号の史料(三)―朝暮護身作法
第八章 大師宝号の史料(四)―臨終行儀
第九章 大師宝号の史料(五)―金剛峯寺巡礼次第
第十章 大師宝号の史料(六)―御生身供
第十一章 大師宝号の史料(七)―弘法大師講式
第十二章 大師宝号の史料(八)―聖教奥書など
第十三章 大師宝号(一)~(八)―まとめ
第十四章 大師宝号の初出史料―禅覚撰『三僧記類聚』
第十五章 ご宝号念誦のこころと唱え方
著者等紹介
武内孝善[タケウチコウゼン]
1949年、愛媛県生まれ。1977年、高野山大学大学院博士課程単位取得退学。その後2年間、東京大学史料編纂所に内地留学。1981年から1997年、『定本弘法大師全集』の編纂に従事。2002年から2012年、文化庁文化審議会専門委員(文化財分科会)。2013年7月設立の「空海学会」初代会長に就任。現在、高野山大学名誉教授。空海研究所長。博士(密教学)。専門は、日本密教史、特に空海伝・初期真言宗教団成立史。第32回日本印度学仏教学会賞、密教学術奨励賞(1992・2007年の2回)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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