出版社内容情報
「いづれも得法を敬重すべし、男女を論ずることなかれ」生まれではなく行いを見よというお釈迦様の教えを受けて、道元禅師が当時の仏教界の男女差別を徹底して批判した「礼拝得髄」の巻を、尼僧として生きてきた著者が語る渾身の書。
【目次】
礼拝得髄 原文
付録 原文
一 導入
「礼拝得髄」解題
「生まれ」ではなく「行ない」を見よ
女性の出家と「八敬戒」
平等を説かれたお釈迦様の原点に還れ
道元禅師の女性観
今日の私たちまで伝わってきた仏教
尼僧の立場の変遷
二 本文
正しい人生の師匠を得る
あらゆる機会を逃さずに学ぶ
我が事として受け止める
法を重くし、身を軽くする
すべてのものが法を説いている
見せかけの尊卑にとらわれない
他国をさすらう長者の一人息子
たとえ七歳の女の子でも師と仰ぐ
末山了然尼に学んだ灌渓志閑
行脚の僧たちを教え導いた妙信尼
男・女にかかわらず登用し礼拝する
仏法は職業ではない
過去の姿にこだわらない
男女を論ずることなかれ
出家であっても、在家であっても
三 付録
人を敬うのではなく、法を敬う
同じものを煩悩の対象とするか、学びの対象とするか
その人の過去を問わない
茶店の老婆に導かれる
女人禁制という「笑いごと」
すべての存在を包み込むお釈迦様の「結界」
あとがき



