内容説明
“禅”とは単なる教えではなく、生き方そのものに他ならない。臨済宗管長が、自らの生涯を辿りつつ、力強く“禅のこころ”と“人生”を語る。
目次
第1章 禅との出会い―私の前半生(祖父の思い出;父の勘当・母の離縁;履物と習字とソロバン ほか)
第2章 禅とはなにか―私の後半生(二人の師匠;禅僧の金銭哲学;師匠のお祝い ほか)
第3章 アメリカの禅(鈴木大拙先生のこと;大拙先生と柴山老師;柴山老師、アメリカに行く ほか)
著者等紹介
福島慶道[フクシマケイドウ]
昭和8年神戸市に生まれる。昭和22年岡山県総社市の宝福寺にて岡田煕道老師について得度。昭和31年大谷大学文学部仏教学科卒業。昭和36年大谷大学大学院博士課程修了。南禅寺専門道場に掛錫、柴山全慶老師に参じる。昭和55年東福寺専門道場師家(現任)。室号は更幽軒。平成3年臨済宗東福寺派管長(現任)。なお、平成元年より毎年二ヶ月半アメリカへ出講。現在、全米三十三大学において禅の指導に当たっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きなこ
1
人間は我(エゴ)が強いから宗教が必要。なるほど。2019/10/23
すうさん
0
なぜこの本を買ったのか覚えていない。本棚の中の「積読」の一冊だった。福島慶道という禅宗のお坊さんの半生だと思って読み始めた。彼の恩師である柴山、岡田老師の話を経ながら、鈴木大拙の話となった。鈴木大拙はアメリカで仏教を広めた宗教学者で、そのあとを柴山老師そうして著者の福島老師が引き継いだのだ。アメリカで「在家禅」を広めた立役者だ。日本でも説明の難しいこの禅の思想を欧米で広めるために、例えば「無」を「ノーエゴ」と「ノーセルフ」で説明し、それを悟ることで「トゥルーセルフ」(真実の自分)になると論理的に説明した。2016/10/04