出版社内容情報
坐禅や念仏などのかたちで実践されてきた瞑想に焦点をあてて、従来の教学史では見えてこなかった新しい日本仏教の展開を論じる。
日本において坐禅や念仏などの瞑想の伝統はどのように展開したか。従来の教学を追った仏教史では顧みられなかった良忍や円爾弁円などの新人物を取り上げ、鎌倉仏教の祖師を行の観点から論じるなど、今までにない日本仏教の流れが見えてくる画期的な仏教史。
【著者紹介】
1960年、千葉県生まれ。1983年、東京大学文学部卒。1998年、博士(文学)。現在、東京大学教授。著訳書に『日本の宗教』『仏教瞑想論』(春秋社)など。
内容説明
日本仏教の展開を思想と実践の二面から論じる、今までにない日本仏教史の誕生。
目次
日本仏教を学ぶ前に(仏教の三つの学び;行の伝統;学の伝統 ほか)
第1部 伝来仏教とその日本的開花(古代の仏教;平安時代前期の仏教;平安後期・院政期の仏教)
第2部 交衆と遁世門の仏教(鎌倉時代の仏教―顕密・禅・浄土;北嶺系の改革運動―禅宗と法華宗;南北朝・室町・戦国時代の仏教)
第3部 社会関与の仏教(近世の仏教;近代の仏教;戦後・現代の仏教)
著者等紹介
蓑輪顕量[ミノワケンリョウ]
1960年、千葉県生まれ。1983年、東京大学文学部卒。1998年、博士(文学)。愛知学院大学教授を経て、東京大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
11
仏教概説書。日常生活を律する戎学、心を見つめる定学及び知恵の学び慧学と僧侶には三学がある。うち定学のみは身を以ての「行」で体得する。本書は、我が国仏教史を主にこの「行」を、その手段である心の動きを静める「止」と心の内を観得する「観」つまり「止観」を中心に眺めようと試みる。記述は型通りに仏教伝来から奈良平安から近世迄、ほぼ漏れ無く進む。徒な訳に煩わされる事はないものの、概説としてはやや難しく思えた。近代の記述が余りに短くかつ偏りがある。戦後に強烈な「行」を特徴とする在家仏教教団に論が及ばなかったのは残念だ。2022/06/03
n yamamoto
2
仏教を背骨にした日本史。歴史でいちばん読みにくい本は学校の教科書だったんだなってよくわかる。背骨がなくて網羅的で時間数が足りないからしかたないんだけど。読み仮名をもう少しつけて欲しいけど、興味深かった。2019/11/14
かーんたや
2
山岳信仰の由来(憶測)、遁世は階級社会と化した仏教界からの離脱であったこと、法然のあたり、文明開化後仏教が仏教学として大学に取り込まれていったところ、戦争や持続不可能な高度成長や進歩感を抑える多数派とはならなかったところ等がおもろかった2019/10/12
しょ~や
0
日本の仏教の歴史、大変勉強になった。現代あたりの話は興味深い2018/04/14
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