出版社内容情報
空思想を代表する『般若心経』を唯識思想の立場から慈恩大師が註釈した奇跡のコラボ。瑜伽行派の非有非空中道の立場から、修行の重要性を強調する、法相宗の立場が鮮明に現れた書を解説。〈新・興福寺仏教文化講座10〉
内容説明
唯識思想から見た「空」の経典『般若心経』。法相宗宗祖・慈恩大師による注釈書『般若心経幽賛』の初めての解説。三性説や阿頼耶識説などの唯識思想を取り入れ、修行論に踏み込んだ、新しい『般若心経』の世界が開かれる。
目次
1 『般若心経』と『般若心経幽賛』(『般若心経』の漢訳と原本の成立時期;陀羅尼経典としての『般若心経』;『般若心経』の空の解釈;『般若心経幽賛』の撰述;『般若心経幽賛』の特徴)
2 『般若心経』を読む(玄奘訳『般若心経』の本文;仏の教えか?菩薩の教えか?;「般若波羅蜜多」を行ずるとは? ほか)
3 『般若心経幽賛』を読む(般若とは何か;唯識の行;唯識の空;唯識の悟り;呪とは何か)
著者等紹介
吉村誠[ヨシムラマコト]
1969年東京都生まれ。早稲田大学大学院博士後期課程修了(東洋哲学専攻)。博士(文学、早稲田大学)。現在、駒澤大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。