出版社内容情報
現代的価値観へのアンチテーゼとして注目された「利他」。実は利他は仏教用語である。なら仏教の利他を知ることが利他を知る近道だ。縁起や無我といった仏教思想を前提に利他を理解したとき、利他とは何をすることであり、何が利他を利他にするのかが分かる。
内容説明
仏教から利他を知る。余裕のない現代社会への反動から注目された「利他」だが、実は仏教用語である。どうすれば利他になるのか?あるべき利他の姿とは?真なる利他を模索する。
目次
第1章 多面性を持つ利他
第2章 仏教の説く利他
第3章 ブッダの利他
第4章 大乗菩薩の利他
第5章 仏教徒の利他
第6章 キリスト教徒の利他
第7章 他力による利他
著者等紹介
平岡聡[ヒラオカサトシ]
1960(昭和35)年、京都市生まれ。佛教大学卒、同大学院博士後期課程満期退学。ミシガン大学アジア言語文化学科留学(1987~1989)。現在、京都文教大学教授、京都文教学園学園長。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
1
多面性を持つ利他: 進化生物学 脳科学:スーパーミラーニューロン 仏教の説く利他: 利他の根拠・前提・認識 共生 慈悲 衆生 慈悲の主体・草木国土 ブッダの利他: ジャータカ 智慧→慈悲へ 大乗菩薩の利他; 菩薩 四弘誓願 六波羅蜜 持戒波羅蜜 代受苦と回向 浄仏国土思想 護国思想 仏教徒の利他: 行基・空海・法然・親鸞・衛材・日蓮の利他 鎌倉時代の仏教徒 多元的な利他 キリスト教徒の利他 他力による利他: 自我の崩壊・相対化から始まる利他 他力から始まる布施 無我と芸術 理想的な利他は他力に基づく2024/09/03
Oki
1
仏陀は縁起を悟ったがために、生と死の壁のみならず、自分と他者との壁も崩れて、利他活動を始めた...という考え方はおもしろい。 2024/07/02