内容説明
空の思想史は仏教の歴史そのもの。開祖ブッダから大成者の龍樹を経て中観派へと至るインドにおける変遷、さらにチベット、中国、日本における展開と、空の思想に関して地域・時代を網羅した大作!
目次
第1章 原始仏教と空
第2章 ナーガールジュナ(龍樹)と空
第3章 空思想の展開―中観と唯識
第4章 空と仏―如来蔵思想と密教
第5章 チベットの空思想
第6章 中国の空思想
第7章 日本の空思想
著者等紹介
正木晃[マサキアキラ]
1953年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。専門は宗教学(日本・チベット密教)。特に修行における心身変容や図像表現を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shin_ash
3
「空」とは何か?と気軽に疑問に思ったが、一応、石飛先生の本で予習してから読んでみた。はじめにで予告されている通り、仏教の歴史的変遷を通じてその内容は色々と変わってしまい、結局何が空なのだかよくわからなくなってと言うのが素直な感想である。尤も仏道を歩む者ではないので、自分なりの理解と解釈でもバチは当たらないだろう。とは言え石飛先生の本を先に読んだせいか起点だからかナーガールジュナの空に寄せて理解したい。個人的には縁起を補強する概念が空で、縁起に対して連続性を前提として加えたのではないかと感じている。連続性な2025/08/12