出版社内容情報
神話時代から現在まで、特に近現代に重点をおいた、激動のチベット通史。仏教を精神的中核とする民族特有の世界観・歴史観をあます所なく語り尽くす画期的大著の〈新装版〉。
内容説明
愁いに満ちた神秘の国チベット、その激動の歴史を振り返る。チベット語史料・中国語文献にフランスの史料も加え、仏教の深い理解に裏付けされた視点から綿密に描き出される、政治と社会の歴史。大国に翻弄される近現代に焦点を当てて詳細に論述した決定版。
目次
第1部 人の国、神の国(「世界の屋根」;チベット帝国の誕生と崩壊(七‐九世紀)
仏教権力の形成
ラマ、モンゴル皇帝、天子)
第2部 ダライ・ラマの時代(十五‐十九世紀)(戦争、仏教、ダライ・ラマ;中国の宗主権;脆弱な統一)
第3部 ダライ・ラマ十三世(一八七六‐一九三三)の治世(「世界の屋根」への競争(一八七六‐一九〇六)
「龍」中国(一九〇五‐一一)
独立チベット)
第4部 現代チベット(黄昏(一九三四‐五九)
亡命チベット、中国チベット
エピローグ―鎮魂の歌か希望の歌か)