出版社内容情報
『弁顕密二教論』は、唐から持ち帰った密教が、従来の各宗派の教えよりも勝れていることを世間の人々に向けて主張した、空海初期の代表作です。空海の思想を知る上で『十住心論』『秘蔵宝鑰』と並んで重要な位置にあり、訳註シリーズ最終巻にあたります。
内容説明
なぜ密教はすぐれているのか。法身説法を高らかに宣言した代表作!唐より密教をもたらした空海が、真理そのものである仏が説法するという立場から、その優位を説いた代表作に、わかりやすい現代表現と用語・出典の丁寧な解説を加えた“訳注シリーズ”最終巻!
目次
『辯顕密二教論』の全体像
『辯顕密二教論』巻上(序論;本論(顕と密の違い;法身説法の証拠;『釈論』による五重の問答;『釈論』に説かれる果海と因海;覚りの世界の諸仏と通常の世界の諸仏;『華厳経疏』における果分不可説;天台の章疏における果分不可説;法相宗の論における果分不可説;三論宗の論における果分不可説;密教の説く果分可説;法身説法の典拠としての『釈摩訶衍論』の説;即身成仏説の典拠))
『辯顕密二教論』巻下(なぜ密教が最高か;法身説法の典拠;法身説法とは何か―四種法身の説明;法身説法の典拠と説明;顕密二教の特質)
著者等紹介
松長有慶[マツナガユウケイ]
1929年、高野山生まれ。高野山大学密教学科卒業。東北大学大学院インド学博士課程修了。文学博士(九州大学)。高野山大学教授、同学長、同密教文化研究所所長、大本山寶壽院門主、高野山真言宗管長、全日本仏教会会長、真言宗長者等を経て、高野山大学名誉教授、密教文化研究所顧問。専門は密教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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