出版社内容情報
時代背景・地域社会の特徴に留意し,各文献の意義,他の思想との関係を「東アジア」という大きなパースペクティブの中で考察。東アジア世界の仏教を巡る諸問題を追求した論文集。
内容説明
本書は、東アジア世界の仏教思想をめぐる基本的な諸問題をさまざまな角度から考察した論文集である。常に時代背景や地域社会の特徴に注意しながら一々の重要な仏教文献の正確な解読と原義の確定を心がけるとともに、それら各文献の思想史上の意義や役割、および他の関連する諸文献や思想の系譜との関係の仕方を「東アジア」という大きなパースペクティブの中で考え、この世界に通底するものをさぐっている。
目次
序説(東アジア仏教とその研究課題;「東アジア仏教史」をどう捉えるか)
1 漢訳仏典とその解釈法(ヴァイローチャナ仏の語義解釈―中国における梵語解釈の一例として;李通玄の風神観 ほか)
2 東アジア仏教と中国伝統思想の間(儒教における愛の対比と交渉;中国仏教における「孝」の倫理の受容 ほか)
3 疑偽仏典の成立と展開(『像法決疑経』の思想史的性格;偽経『仏説法句経』再考 ほか)
4 東アジア仏教思想への哲学的視座(汎‐東アジアの思想;人間とその本質 ほか)
5 外国語論文
著者等紹介
木村清孝[キムラキヨタカ]
1940年熊本県生まれ。’63年東京教育大学文学部哲学科卒業。’71年東京大学大学院人文科学研究科印度哲学博士課程単位取得退学。’75年文学博士。’79年四天王寺女子大学(現、四天王寺国際仏教大学)教授。’83年東京大学文学部助教授。’88年同教授。’91年日本印度学仏教学会理事。’92年日本宗教学会常務理事。’95年国際仏教学会(IABS)理事。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書に「初期中国華厳思想の研究」「中国仏教思想史」「華厳経」「中国華厳思想史」「華厳経をよむ」、編著に「仏教漢文読本」、監修に「ブッダの生涯」など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- やさしい脂質異常症の管理
-
- 和書
- 自転車事故の法律相談