内容説明
駒沢大学仏教学部教授の古稀と定年退職の記念論文集。三論教学及び関連する諸問題をより深くより広く解明することをテーマとして、三論教学及び関連分野の研究が約半数を占めて中核を構成し、仏教諸思想には華厳思想、禅思想、唯識思想、さらにアビダルマ仏教、チベット仏教、日本仏教、道元関係があり、仏教周辺のインド哲学や中国道教に関する研究も含まれている。
目次
鳩摩羅什の中観思想―『青目釈中論』を中心に
鳩摩羅什訳『中論』「観法品第十八」覚え書き
吉蔵の毘曇批判―『三論玄義』を中心として
三論宗と『成実論』に関する一考察
吉蔵の成実批判―その思想的な意味
吉蔵の二河義
吉蔵における「有所得」と「無所得」―有所得は無所得の初門
吉蔵の法華経観
吉蔵『観無量寿経疏』と浄土思想〔ほか〕