出版社内容情報
入学式当日、突如として前世の記憶が甦ったルネは、自分が乙女ゲームのヒロインであることに気付く。その事実に心を躍らせて学園に向かうと、そこには攻略対象者たちが――悪役令嬢を守るように待ち構えていた。
「今後、我々には二度と近づくな! いいな?」
どうやらこの世界では悪役令嬢が主役で、自分はただの当て馬らしい。そんな虚しい状況の中、ルネは精神科医を志す学園の三年生・フィルと出会
う。二人は裏庭限定のカウンセリングを通じ、悩める患者と医者のような関係性からしだいに仲を深めていくが……!?
内容説明
入学式当日、突如として前世の記憶が甦ったルネは、自分が乙女ゲームのヒロインであることに気付く。その事実に心を躍らせて学園に向かうと、そこには攻略対象者たちが―悪役令嬢を守るように待ち構えていた。「今後、我々には二度と近づくな!いいな?」どうやらこの世界では悪役令嬢が主役で、自分はただの当て馬らしい。そんな虚しい状況の中、ルネは精神科医を志す学園の三年生・フィルと出会う。二人は裏庭限定のカウンセリングを通じ、悩める患者と医者のような関係性からしだいに仲を深めていくが…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
21
★★★★☆面白かった。入学前日に前世の記憶を思い出し、所謂、乙女ゲー転生をしたことを理解した主人公。もしかして攻略対象たちからチヤホヤされてしまうのでは?とウキウキしながら登校したところ、初対面であるはずの攻略対象の一人、第一王子から一方的な絶縁宣言をされてしまう。実は彼を含む攻略対象たちは、転生者である悪役令嬢によって既に悲劇を回避していたのだった、と始まる物語。悪役令嬢モノのテンプレへのアンチテーゼのような作品で、悪役令嬢のやり直しのせいで割を食った側に寄り添って描かれている点が良かった。2024/04/12
しまふくろう
12
表紙が可愛くて購入。挿絵も可愛かった。 物語は乙女ゲームの主人公に転生した主人公が、悪役令嬢に陥れられちゃった話。悪役令嬢が悪意というか自分の地位を守るために王子と結託して主人公を陥れるという、ありそうであまり無かった展開が面白い。自分ではしょぼいと思っている治癒魔法が或る意味有用というのも良かった。 一冊できちんと話が終わっていて大変宜しい作品だった。2024/04/06
尚侍
7
ものすごく面白かった。この手の作品は悪役令嬢とかモブに転生するのがお約束ですが、そこでヒロインに転生しただけでなく「悪役令嬢が場を整えた後に記憶が戻る」という設定が良く、物語の展開も相まって非常に読ませる内容でした。既に悪役令嬢が破滅を回避した後の世の中であっても、視点を変えて描くことでここまで面白くなるのだというのに驚かされると共に、そうした作者の発想力には感服の思いでした。この手の作品を読み慣れた方々にこそ手に取ってもらいたい作品ですね。これは本当に面白い。強くおすすめ。2024/04/14
なぎ
3
乙女ゲームのヒロインに転生したはずなのに、攻略対象者達は悪役令嬢に心を奪われていた。主人公・ルネは虐めにあう中で精神科医を志すフィルと出会い···。何か悪い事をしたわけでもないのにルネが理不尽に虐められてる状況が可哀想でしたが、そんな中裏庭で行われるルネとフィルのカウンセリングが癒やしの時のようで微笑ましかったです。いつの間にか第二王子も加わっていて友情ものとしても良き。ゲームのような刺激的な恋よりも穏やかで優しい恋の方がいいじゃない!と思わず言いたくなるようなフィルのカッコよさっぷりが炸裂していました。2024/05/22
長峰
2
まともなヒロインからすれば王子の行動はおかしいの一言につきる。この作品はヒロイン視点で書かれていて、流行りの勘違いヒロインではなく真っ当な普通の女の子がヒロインだ。前世を思い出しさあ、入学するという瞬間に王子に絶縁宣言される。そうして始まった学園生活は針のむしろ。孤立するヒロインルネに寄り添うのは攻略対象ではなく、カウセラーを目指す少年フィル。ルネの話しを聞き、ずっとルネの味方であるフィルは間違いなくルネのヒーロー。納得の内容で面白かった!2024/05/22