出版社内容情報
狭心症や心筋梗塞に代表される心疾患は、日本人の死亡原因として、がんに続く第二位を占めています。前ぶれもなく、ある日突然、心筋梗塞を発症して死に至ることもあります。最大の原因である動脈硬化は、高血圧や糖尿病といった、生活習慣病や加齢によって進行します。50代以降になれば、心臓発作は誰にとっても他人事ではありません。
本書は、日々進歩している狭心症・心筋梗塞の薬物療法、カテーテル治療、冠動脈バイパス手術等についての最新情報に加え、近年は再発を防ぐために重視されている「心臓リハビリテーション」について詳しく解説しています。
第1章:狭心症・心筋梗塞ってどんな病気?
心臓は体のすみずみまで血液を届けるポンプ/狭心症・心筋梗塞は冠動脈の血流が不足する病気/【労作性狭心症】動脈硬化によって冠動脈が狭くなる/【冠れん縮性狭心症】冠動脈がけいれんして狭くなる/【微小血管狭心症】毛細血管がけいれんを起こして血流が不足する/【心筋梗塞】冠動脈が血栓で塞がり、血流が途絶える/生活習慣病が狭心症・心筋梗塞を招く/喫煙や家族歴も発症に大きく関わる/【基本の検査】狭心症・心筋梗塞を見つける検査/【精密検査】狭窄部の状態や血流を詳しく見る検査
第2章:狭心症・心筋梗塞の発作を防ぐ治療
狭窄部の状態によって治療法が選択される/【薬物療法】症状を抑え、再発を防ぎ、心臓と血管を守る/【薬物療法】動脈硬化を防ぐ薬で進行を食い止める/【薬物療法】血栓をできにくくする薬で、突然死を防ぐ/【薬物療法】心臓を守る薬で心不全を防ぐ/【カテーテル治療】狭くなった血管を広げ、血流を改善する/【バルーン治療】バルーンを膨らませて、血管を物理的に広げる/【ステント治療】金属製の網の筒を留置して、血管を広げる/【ロータブレーター】狭窄部の硬くなったプラークを削る/【カテーテル治療】治療後は薬物療法で再発を防ぐことが必須/【冠動脈バイパス手術】血液の新しい通り道をつくって心筋梗塞を防ぐ/【冠動脈バイパス手術】手術後は、入院中からリハビリを開始する/心臓リハビリテーションで再発を予防する/発作が起きたときの対処法
第3章:生活習慣病を改善して再発を防ぐ
生活習慣病の改善は、心臓を守る近道/“健康的にやせる”ための食べ方/“健康的にやせる”ための運動/減量は楽しく無理なく継続することが大切/【脂質異常症対策】とりたい脂質と避けたい脂質を選び分ける/【脂質異常症対策】コレステロールを増やす食生活を改善する/【脂質異常症対策】2種類の食物繊維をバランスよくとる/【高血圧対策】1日の食塩摂取量を6g未満にする/【高血圧対策】カリウムをたっぷりとる/【動脈硬化対策】血管の老化を防ぐ食品をとる/生活習慣病を防ぐ外食テクニック/血管の大敵! たばこは完全にやめる/お酒との上手な付き合い方
第4章:突然死を防ぐ生活術
“うっかりのみ忘れ”を防いで命を守る服薬管理術/必要以上に怖がって、日常生活の動作を制限しない/避けたほうがいい運動は“無酸素運動”/水分補給で血液をサラサラに保つ/冬の寒さは心臓の負担を大きくする/入浴するときは温度の急激な変化に要注意/トイレの「いきみ」や「我慢」は禁物/こまめにストレスを解消する/歯周病を防いで炎症を抑える/質のよい睡眠を6時間以上とる
上妻 謙[コウヅマ ケン]
監修
内容説明
冠動脈インターベンション、バイパス手術、薬物療法など、最新治療の紹介。心臓リハビリテーションで再発予防。食事改善、運動法から服薬管理のコツ、発作回避の心得まで!
目次
第1章 狭心症・心筋梗塞ってどんな病気?(心臓は体のすみずみまで血液を届けるポンプ;狭心症・心筋梗塞は冠動脈の血流が不足する病気 ほか)
第2章 狭心症・心筋梗塞の発作を防ぐ治療(狭窄部の状態によって治療法が選択される;薬物療法 症状を抑え、再発を防ぎ、心臓と血管を守る ほか)
第3章 生活習慣病を改善して再発を防ぐ(生活習慣病の改善は、心臓を守る近道;“健康的にやせる”ための食べ方 ほか)
第4章 突然死を防ぐ生活術(“うっかりのみ忘れ”を防いで命を守る服薬管理術;必要以上に怖がって、日常生活の動作を制限しない ほか)
著者等紹介
上妻謙[コウズマケン]
帝京大学医学部内科(循環器グループ)教授。帝京大学医学部附属病院循環器センター長。1991年東北大学医学部卒業。三井記念病院循環器内科を経て、1999年オランダのエラスムス大学トラックスセンターに留学。冠動脈インターベンション、特に薬剤溶出性ステントについて臨床研究、データ解析を行い、オランダでの研究成果を日本に持ち帰るべく尽力。2013年より帝京大学医学部内科(循環器グループ)教授。専門は心臓の病気の診断、治療。内科医、外科医をはじめ、それぞれの分野の専門家が情報を共有し、患者さんに高度な医療を提供する「チーム医療」に取り組んでいる。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、日本内科学会認定内科医、臨床研修指導医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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