出版社内容情報
エリカ・アンドールは王立学院に通う16歳。周囲が黙る美貌に、名門侯爵家の一人娘という肩書きで遠巻きにされているけれど、本当は冒険小説が何より好きな夢見がちな少女。演劇で悪役“イザベラ”を演じたせいで、男を次から次に手玉に取る悪女……そんな噂を立てられ、あろうことかヴィクトル王子殿下のお妃候補と目されて!? いいえ、わたしはせっかくできたお友達リザベルとの楽しい学院生活を謳歌して、あこがれのギデオン様と幸せな結婚生活を送るつもりなのよ！ 引っ込み思案の自分を変えたいと奮闘する、純情乙女エリカの恋と魔法の学園物語。
内容説明
名門アンドール候爵家の令嬢エリカ・アンドール。男を次から次へと手玉に取る、権力を傘に着た“悪女”ともっぱらの噂。だけどその実態は引っ込み思案な自分を変えて、青春を謳歌したい。そして、あこがれのギデオン様と幸せな結婚がしたい！…と夢見るごく普通の女の子。乙女エリカの恋と友情と魔法を描くときめき学園ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陸抗
19
人の悪意に疎い、侯爵令嬢のエリカ。友達が出来ない事が悩みで、正等科でいつも一人で本を読んでいたけれど、お芝居に参加しないかと勧められ、悪役令嬢を演じたことで世界が一転。高等科に入学してからも、演じた役のイメージが付きまとってると、彼女は思い込んでたけれど。エリカの友人が、人の心の機微に聡い子達だったのと、彼女の運の良さでなんとか切り抜けられてるけれど、王子も指摘してるけど、侯爵令嬢でこのお人好しはまずいんじゃ…。なぜ、噂を故意に流されたのかとか、魔道石のこととか、まだ謎が残っているので気になる。2018/10/14
陸抗
16
[再読]侯爵令嬢なのにお人好しで抜けていて、人の悪意に気がつかないエリカ。両親、兄弟が甘やかしてたにしても、これはまずいでしょ…。社交界デビューがまだで学園生活がメインだから、やっていけてる感じかな。友人のリザベルのフォローがなければ、どうなってるか。エリカの噂を流したあの人は、王子との恋愛を期待しての行動だったかな。2020/05/18
ゆり
13
表紙のイメージそのままの可愛らしいお話でした。主人公のエリカが権力をかさにきた悪女という周囲のイメージに反して引っ込み思案の空想好きの素直な女の子。育ちのよさも天然さも実は演技の才能があることも、不思議とバランスよく共感して楽しく読める。ここぞというときには戦う度胸もよい。エリカが悪役令嬢になってしまった理由が面白いですね。エリカの親友のリザベルも本当によいこで頼もしくて惚れ惚れ。この流れだとヒーローは殿下でしょうか。最後のあれこれはなかなか好感度高かった。あきさんの美青年美少女の挿絵が目の保養です。2015/08/17
anko
11
悪女と誤解されている人見知りで引っ込み思案な侯爵令嬢の成長物語。自分を変えたいと勇気を振り絞って頑張るヒロインが良い。家族が過保護の為にかなり世間知らずで鈍感なところも含めて彼女の魅力かな。楽しく読了。2020/08/14
葛野桂馬＠時津風＠ハスター
9
読了。面白かった。物静かな主人公と「演技」をしているときの主人公。一体どっちが素なんだろうね。学園に流れる主人公=悪女という噂にもめげず、ひたむきに真っ直ぐ進んでいく主人公の芯の強さに惚れた。伏線なのか、噂のための設定なのかは分からないけれど、まだまだ使われていない設定が沢山あるから、それらを活かした物語も書いていって欲しい。2015/08/02
