内容説明
「八人がわたしの手にかかって死ぬだろう。」こう告白する殺人者。つぎつぎに起こる殺人。現場には葬儀社がだす棺の絵が描かれたカードが残され、棺には八つの取っ手の位置が書き込まれていた。カードの裏には番号が。才能を持ちながら過去にこだわりくすぶっていた地方紙の記者ジェレミーは、第一の事件から関わりを持ち、容疑者として疑われもしながら、殺人者を必死に割り出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
25
各章の冒頭に殺人者の手記が置かれ、各章に一件殺人が起こる。被害者の傍には葬儀社のカードが。主人公は恋にも仕事にも挫折し、容疑者にもなった新聞記者ジェレミー。潔白を調査するために調査を開始するが、警察を出し抜いて真相に到達するのは無理と思っているミステリの主人公には珍しいタイプ。お馴染みの某トリックについて論じられるが、これはその面白い変形。使い古されたトリックと思いきや、まだしんしゅkぷがあるみたい。手記が重要なミステリ。手記が書かれる必然性がちゃんとある。ミスリーディングの伏線も上手。2010/05/12
shiaruvy
7
★4 [1995.01.05 2刷] 昔買ってほったらかしていた教養文庫版。 以前,創元文庫版出版された時にふと思い出した。 なかなかやるなぁ〜ディヴァイン氏♪。 次は「ウォリス家」。 来月になりそうだ。2012/05/24
ヨッシー
2
ぜひとも本格好きには読んでもらいたい一冊。入念かつ緻密な筋書き&トリックな上、非常に上質なフーダニットでもあります。ディヴァインは最近邦訳が進んでいるので、面白かった方はぜひ読んで見てください。2009/07/05
Q_Q
1
これは犯人わからないわー ひっかけにあっさり引っかかりました☆2010/10/09
SilentH
1
一作で二度美味しいハードボイルド風な本格モノ。ディバインがシリーズ探偵をもってくるならこの人がいいと思いました。気づいてしまうと直線的なフーダニットな印象もあるのは、自分のディバイン3作目だからか。2010/07/25