感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
嫁宮 悠
7
国際的な視野と衒学趣味、流麗な文章で綴られる綺譚の数々。ロシアと日本を繋ぐ地底世界探険記、ルーレット必勝法を発明した男の顛末、氷海の孤島で起きた爆発事件と奇怪な生存者そして残る謎など。ポーや乱歩のような怪奇趣味・ほら話の系統だが、情報量の装飾を除けば意外に軽快で、作品の根底にはユーモアも感じられる。多面的な魅力があり、中毒性の高い作家だと思う。……「これを人間に貸そうというのである。着想のすばらしさに感動してその部屋を借りることにした80」2018/08/26
冬至楼均
1
表題作「地底獣国」普通のSFかと思いきやこの落とし方はやはり十蘭風。2012/08/20
やまたのおろち
0
★2016/07/13
MIRACLE
0
8作品を収録した短編集。「黒い手帳」のみ既読。傑作選の第三巻にあたる(全5巻)。37才で亡くなっていることを、巻末の著者略歴で知り、驚く。作品については、虫太郎ばりのペダントリーには鼻白んだが、まあまあ、楽しめた。「海豹島」は、雰囲気が抜群。最後まで怪奇趣味で押し通して欲しかった。「墓地展望亭」はメロドラマチックだが、面白い。「月光と硫酸」は立派なミステリーだ。中野美代子の解説は思い込みが強すぎる。読んでいて、うんざりした。2013/12/28
enola
0
★★★1/22009/10/26