出版社内容情報
石田保昭[イシダモリアキ]
著・文・その他
内容説明
日本の江戸幕府、中国の清王朝とならんで、インドのムガル帝国はアジア旧帝国の最後の形である。しかし、ムガル帝国は、幕藩体制や清王朝の官僚体制のような整然とした統治組織は生み出さなかった。生み出そうとした歩みも途中で挫折してしまったのである。本書は、ムガル帝国の実質上の基礎をつくり、また、独自の統治制度改革を試みた第三代目のアクバル大帝の意図・事業を中心にすえながら、ムガル時代の姿を略述し、さまざまな角度からインド中世の実態に迫ったものである。
目次
1 インド史のなかのムガル帝国(古代から中世への変容;イスラームインド)
2 アクバル(皇帝権力の上昇;専制国家建設の試み ほか)
3 アクバル宮廷の人びと(ラージャ=トダル=マル―能吏から武将へ;カージャ=シャー=マンスール―一途な財務官 ほか)
4 アウラングゼーブまで(第四代皇帝ジャハーンギール;第五代皇帝シャー=ジャハーン ほか)
5 ムガルの社会(ヒンドゥー教徒;デリーとアーグラ)
著者等紹介
石田保昭[イシダモリアキ]
1930(昭和5)年、千葉市に生まれる。東京大学文学部東洋史学科卒業。インド政府外国語学校講師、大東文化大学講師、東京大学講師を歴任。2018年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中島直人
5
(図書館)読了。まとまりに欠けていて、何も残らない。2020/10/31
ジュンジュン
4
3代目アクバル大帝を中心に、初代バーブルから6代目アウランブゼーブまでのムガル帝国史。征服王朝に相応しくどのページも戦争ばっかり。アクバルと言えば、在地豪族の姫を妻に迎えヒンドゥー教徒との融和を図った名君と暗記していたが、ただの幻想で植民地主義の偏見だった(驚)!彼の治世もやっぱり戦争ばっかり(涙)。2020/04/25
mm
0
ムガル帝国の存在していた時代、背景もわからなかったので最初に読むのに良かったです。人物の名前を殆ど聞いたことがなく、誰だっけといった感じだったので、2回読むともっと楽しいかなと思った。最後のフランス人からみた記述の説明は当時の雰囲気がよく伝わり興味深かった。2019/05/26
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