出版社内容情報
上流の出でありながら,当時としてはこともあろうに看護婦を志し,折しも勃発したクリミア戦争で傷病兵のために献身して名を上げ,あわせて看護という職業のイメージを確立した一九世紀の英国女性,フロレンス=ナイチンゲール。彼女はなんとしても倫理行動的に生きたかった。そうありたい自分に現実の自分を限りなく近づける努力を続けた。彼女が最初に取り組んだのは貧しい病人と兵士たちの看護であったが,常に問題の本質を問う彼女の仕事が行き着いた先は,広く人間の健康を守る社会の創造であった。本書は,彼女の実像に迫る力作である。
目次
1 兆し
2 目覚め
3 待機
4 助走
5 その時
6 陸軍の衛生改革
7 看護発見
8 余波
著者等紹介
小玉香津子[コダマカズコ]
1936(昭和11)年、千葉県に生まれる。東京大学医学部衛生看護学科卒業。神奈川県立衛生短期大学教授、日本赤十字看護大学教授、名古屋市立大学教授・看護学部長を経て、聖母大学教授・看護学部長(2010年まで)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。