出版社内容情報
師岡 佑行[モロオカ スケユキ]
著・文・その他
内容説明
「人の世に熱あれ、人間に光あれ」。西光万吉が一九二二年、全国水平社の創立にあたって起草した、日本の最底辺からの人間解放のメッセージは今なお息づいている。西光は戦後、和栄政策を構想し、一貫して不戦世界の建設を説き続けた。平和運動のスローガン「大砲よりバター」「再軍備より福祉」を、西光は自国本位として退け、日本国憲法に根ざしながら国際的視野をもつべきことを強調した。戦争中、彼は国家主義者として侵略戦争を推進する役割を担ったため、「転向」者として斥けられ、戦後の彼の主張も無視されてきた。本書はこのタブーを破り、初めて西光の生涯を明らかにした。
目次
1 全国水平社の創立(苦悩を越えて;全国水平社の創立;農民運動から政治闘争へ)
2 高次的タカマノハラの展開をもとめて(獄中にて;国家社会主義の実現をめざして;奈良県柏原を中心に)
3 戦争の激化のなかで(日中戦争のもとで;穂積五一とともに)
4 戦後の主張―和栄政策(不戦への道;和栄政策の実現をめざして;日本と世界に)
著者等紹介
師岡佑行[モロオカスケユキ]
1928(昭和3)年、神戸市に生まれる。立命館大学大学院文学科日本史専攻修士課程修了。大津市史編纂室嘱託、立命館大学講師、解放新聞主筆、京都部落史研究所所長を歴任。2006年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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