出版社内容情報
中川 鶴太郎[ナカガワ ツルタロウ]
著・文・その他
内容説明
やがて近代化学の創立者となるラヴォアジエが、パリの街路照明の改良に関する懸賞論文で国王の金賞を受けたのは、二二歳の時であった。二四歳で、悪名高い徴税請負人の職と、名誉ある科学アカデミー会員の地位とを同時に手に入れた彼は、豊かな財力と非凡な知力に物を言わせて「化学革命」を開始する。シュタール以来のフロジストン理論を追放し、新元素表によって、物質観の歴史を変革した。フランス革命に際しては、科学者としてメートル法の制定に腐心し、また、重農派の財政家として銀行の整備、アシニャ通貨の制定にも関与した。しかし、革命の急進化により到来した恐怖政治が、穏健な改革派のラヴォアジエを断頭台へ送る。五〇歳八か月の生涯であった。単なる「科学偉人伝」ではなく、一八世紀フランスの歴史と文化の中で生きた、人間ラヴォアジエの物語。
目次
1 なにごとにも長い伝統がある
2 青年ラヴォアジエ化学革命へのりだす
3 酸素のドラマの主役として
4 昼間は役人、夜は学者
5 大革命、そして断頭台へ
6 化学はラヴォアジエの拓いた道を進んだ
著者等紹介
中川鶴太郎[ナカガワツルタロウ]
1919(大正8)年、岐阜に生まれる。東京大学理学部化学科卒業。東京大学理学部化学科助教授、北海道大学教授、札幌学院大学教授を歴任。北海道大学名誉教授。1992年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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