出版社内容情報
福田 清人[フクダ キヨト]
編集
浜名 弘子[ハマナ ヒロコ]
著・文・その他
目次
第1編 与謝野晶子の生涯(老舗の娘;はたちの心;おごりの春;転生;ただひとり)
第2編 作品と解説(みだれ髪;恋衣;舞姫;夏より秋へ;明るみへ ほか)
著者等紹介
福田清人[フクダキヨト]
1904(明治37)年長崎に生まれる。1927年東京帝国大学文学部国文科卒。立教大学教授をへて、実践女子大学教授、日本近代文学館常任理事を歴任。1995年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
21
著者が山川登美子の専門家だということが、初心者にはわかりやすいまとめになっているのだろう。手軽に持ち運べる大きさ。石碑の住所一覧があれば、よかったかも。2019/08/06
ロビン
17
前半は伝記、後半は作品解説という清水書院<人と作品>シリーズのいつもの構成で編まれている。晶子が鉄幹を精神の療養のために洋行させ、ついで自分も後を追いかけたことやフランスでロダンに会っていることなどは知らなかったので勉強になった。ただ、本書は読みやすさはともかく得られる知識は最低限といった感じでやや物足りなさが残った。晶子が創作以外に社会評論や教育活動を行ったことは知っていたが、そのあたりの掘り下げが浅かったのも残念である。ともあれ、晶子が終生鉄幹への愛に生きた歌人であるということを理解することができた。2019/06/10
かふ
13
二部構成で第一編が晶子の伝記、第二編が作品論でわかりやすい。鳳晶子は『みだれ髪』で女性の身体的欲求を感情のままに歌っていた。当時はそれが不道徳なこととされ、バッシングされたのだ。しかし後年は、与謝野晶子がそうした不道徳な女性運動を批判し、女性教育者となり、保守化していく。その思想的流れも汲み取ることが出来る。なによりも与謝野晶子が与謝野鉄幹を愛していたのは、『明星』廃刊後、鉄幹がダメ男に成り下がったのに、彼を見捨てなかったこと。それは晶子の短歌の道を切り開いたのが鉄幹であったからだ。2022/12/15
mochi
2
与謝野晶子について概要を知る程度なら良い。50年ほど前に出版されている本だが、特に読みづらさもなく、分かりやすい。だがもう少し、西村伊作や羽仁もと子、石川啄木、平塚らいてうなどといった周囲の人とどのような関わりがあったのか知りたくなった。2019/12/13