二十億光年の孤独

二十億光年の孤独

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  • サイズ A5判/ページ数 181p/高さ 18X16cm
  • 商品コード 9784387922070
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0392

内容説明

谷川俊太郎処女詩集。

目次

二十億光年の孤独
二十億光年の孤独拾遺

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

54
谷川俊太郎のデビュー作。「はるかな国からー序にかへて」は三好達治「冬のさなかに永らく待たれたものとして 突忽とはるかな国からやつてきた」素晴らしい。表題作「二十億光年の孤独」万有引力とは ひき合う孤独の力である▽書架整理であるじゃんと思い読了。1992年刊、サンリオ発行。1952年創元社『二十億光年の孤独』と1972年角川書店『日本の詩歌・谷川俊太郎詩集』に収録「二十億光年の孤独 拾遺」を合わせ、旧字・旧仮名遣いを新字・新仮名遣いに改めたもの。▽若い2020/02/06

寛生

49
【図書館】〈神話〉から湧き上る天然色に染められながら、谷川は孤独な祈りを捧げる決意をする。その孤独の力こそ彼の祈りの力であり、その祈りは暗闇の中で、小さいが確かな炎となる。地球上のすべての人間の小さな祈りを信じることは、谷川にとっては詩を書く行為となり、精気に満ちた詩が書かれた紙は、炎の中に投げ込まれていく。どんなに風が強く吹いてもその炎は消えることはなく、その炎は、我々読者の眼差しにむけていつもかたりかける。そして、その小さな炎は、一瞬にでも我々読者の感傷の存在を忘却させる愛をも持っている。2014/04/22

朗読者

26
先週他界された谷川さんの最初の詩集。三好達治の推薦を得て、18〜21歳の作品を父親(法政大学総長、哲学者)の選定を経てまとめたもの。発刊前から室生犀星や斎藤茂吉にも評価されていたらしい。5〜13歳までが戦時中で、東京で何度も空襲に遭い、京都に疎開中に終戦を迎えた。詩の中に原爆や爆撃機も登場していた。オーウェルの1984を引いていたのは驚いた。科学、宇宙、空、星の登場頻度が高く、スケールの大きい作品たちだった。こんな数式もあった。可能=+∞、未来>過去、巨きな方程式はあらゆる答えを含むもの。なかなか面白い。2024/11/23

クラムボン

24
18歳から書き始めた詩が、父徹三の知人である三好達治に読んでもらい、詩集が出たのは21歳…序文を三好が書いているので、お墨付きを貰ったかな⁉︎ でも売れるかどうかも分からないので、父の知り合いの文壇や詩壇の人たちに読んでもらおうと送った処、たくさんの返事を貰った。特に室生犀星、堀口大學、斎藤茂吉からの葉書や手紙は谷川の宝物になっているそうだ。天体や宇宙の仕組みに注目している処が最大の特徴だろう。そして「生長、世代、かなしみ」に見られる意外な着想力と分かりやすさも彼の魅力だと思う。2025/02/22

アヤ姉

20
「或いはネリリし キルルし ハララしているか」この擬音語のセンス!60年以上たった作品なのに、言葉の端々に谷川さんっぽさ。感情が言葉からリアルに伝わる。上がったり下がったり、落ち込んだり、悲観したり、信じたかったり。〈孤独〉と言いながら、心許なさや寂しさより温かさを感じる。二十億光年。火星までの空間の距離よりも、近くにいて感じる心の距離の方が寂しい。だからこそくしゃみのような、ちょっとしたユーモアが人間には必要なんだろうな。「世代」「春」「飛行機雲」「周囲」「はる」「病院」が好き。2015/09/09

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