内容説明
サクストン卿夫人となったエリエンヌは、ついに不気味な夫に身をまかせ、狂おしいほどの歓びにひたる。そして、夫の背中にある傷跡をたどりながら、わたしはこの人の妻なのだ、と自分にいいきかせる。しかし、ある夜、闇に浮かぶ夫の瞳にクリストファーの影を見て、歓びのさなかに、かれの名前を口にしてしまう。静かにベッドを離れる夫に、深く自分を責めるエリエンヌ。あくる日、クリストファーが夜盗との格闘で深手を負い、夫が不在の館にかつぎこまれた。ベッドに横たわるかれの背中にエリエンヌが見たものは、夫と同じ大きな傷跡だった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょう
14
皆さん絶賛のサンリオ版・訳です。新訳版を傍らに、交叉しながら読みました。どちらの訳がどうというよりも、元のお話しが素晴らしい。上巻はエリエンヌの、下巻はクリストファーの葛藤が深く描かれているように思いました。美女と野獣の要素もあり、とても深い、また読みたいお話しです。2018/04/07
