サンリオSF文庫<br> 老いたる霊長類の星への賛歌

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サンリオSF文庫
老いたる霊長類の星への賛歌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 430p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784387860822
  • NDC分類 933

内容説明

人口過剰に悩む地球を離れて10年、植民星探査船ケンタウル号はついに理想郷を見つける。しかし、探査隊から異星生物を連れて唯一人帰還した女性医師ロリー・ケイに異様な振舞いが出て…性心理というテーマを一層掘りさげた傑作中編「一瞬のいのちの味わい」。そして、ヒューゴー・ネビュラ両賞受賞に輝く、あまりにも名高い秀作「ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか?」。傑作アンソロジーの常連でありながら、これまで邦訳書のなかったティプトリーJr.の本邦初短編集。初訳5編を含む7編を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スターライト

4
ティプトリー初の邦訳書。解説では指摘されていないが、本書に収められた7篇は、コミュニケーションを扱った作品群ともいえる。男と女といったありふれた関係から、人類と未知の生物、現在の人間と未来の人間。それは作者の生い立ちとも深く関わっているようにも思えて、興味深い(たとえば少女時代の彼女は、両親とも同年代の友人らともうまくつきあえず、自殺未遂さえ図っている)。SFファンならぜひとも読んでほしい、傑作短篇集。2010/10/12

ぼっせぃー

2
傑作すぎてやばい。故郷を失った“人間”の寄る辺の無さをグッと胸のうちに押し込んでくる。あとドMの男性諸氏にオススメ。あるいは目覚める人がいるかもしれない。「ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか?」は去勢の痛みと恍惚を描いた傑作。痛々しいが圧巻の男根のへし折り方(もちろん隠喩だけど)。しかもその前の収録作が男根と射精のイメージを中心に据えた「一瞬のいのちの味わい」なのだから恐れ入る。こちらは人類存在を覆す、知ってしまえばもう元には戻れない世界を描いている。ギャグみたいだけどシリアスすぎて笑いが引き攣る。2012/02/15

maimai

1
★★★★☆2010/08/06

よこ見

0
タイトルがすごくカッコいい。内容は難解。テーマが重いことに加え、文体が抒情的というかあまり詳しい説明をしないことも合わさり、意味がつかみにくい箇所がしばしばある。フロンティアを失った人類が直面する閉塞感を描いた「エトセトラ、エトセトラ」などはわかりやすくて好きなんだけど、「煙は永遠にたちのぼって」や「一瞬のいのちの味わい」などは正直よくわからない……。2018/10/10

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