内容説明
時は1860年代―アメリカ最大の内戦、南北戦争の最中である。17歳の少年アルは、南軍のスパイという疑いをかけられて北軍に追われ、故郷バトン・ルージュを後に、ニューオーリンズに独りやってくる。伯父をたよっての心細い旅で、アルはたちまち港町の粗暴な北軍兵士たちに取り囲まれてしまう。乱暴な兵士の手が、か細い少年の肩にかかったその時、青い正装の制服に身を固めた将校が通りかかり、アルは救われる。陸軍大尉コール、外科医と名乗る彼は、アルを伯父の家まで送るのだった。アルが、実は美しい農園の娘、アライナとも知らず―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
26
全てを奪われ、北軍への強い恨みを抱える美女と、彼女に不思議な縁を感じながらもうまく恋路が進まない北軍軍医さんのロマンスです。とにかく女子が孤高!プライドが高くて素直になれない彼女ですが、それにも深い理由があって憎めません。男子はかなり恋愛にはおバカなんですが、職業倫理がしっかりしていて頼れる感じ。色気ムンムンなのにセックスは嫌いという従姉(79年初版というところが関係あるのかなあ?)がちょっと扱いがひどい…。2019/01/28
じょう
8
南北戦争が背景にある長編で「風と共に去りぬ」を感じさせる(今のところ)。ヒロインは身を守る為に少年の紛争をしている。ヒーローは敵味方区別なく接する軍医。とても好人物。ヒロインの従妹の毒牙にかかるのが気の毒。今のところ従妹に対して脇が甘かったが唯一のマイナス点。続きが楽しみ。急いで次巻へ。2015/09/11
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