内容説明
「日本の昔話」のすべてがわかる最も正確で新しい小事典。
目次
第1部 日本昔話への招待(日本昔話とは何か;日本昔話の国際性;古典の中の昔話;昔話研究史;日本昔話の分布地図)
第2部 日本昔話二百選―あらすじと解説
第3部 日本昔話の継承と普及(日本昔話の継承;ストーリーテリング;昔話(民話)をテーマにした施設と活動)
第4部 資料編(昔話の用語;日本昔話資料集目録;日本昔話文献目録)
著者等紹介
稲田浩二[イナダコウジ]
1925年(大正14年)岡山市生まれ。広島文理科大学文学部卒。京都女子大学名誉教授。2008(平成20)年死去
稲田和子[イナダカズコ]
1932(昭和7)年岡山県生まれ。岡山大学法文学部卒。山陽学園短期大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おはなし会 芽ぶっく
8
昔ばなしを学んでいて出会った本。話型(タイプ)について、200話のあらすじと解説など盛り沢山。世界昔話もあるそうなので図書館で借りましたがこれは購入です!2023/12/26
りゅりゅ
5
読むのに4日? 5日? めちゃくちゃかかった。シンデレラタイプの話がないっていうくだりを読んで「鉢かつぎ姫は違うの?」と思ったら、そうか、学問的には違うのか。小さい頃好きだった本の挿絵を頭に浮かべつつ読んだ。語り口なども大事だというのを読みながら、そういえば私は昔話が好きなんだと思っていたのに、小学生の時に買ってもらった地元方言まじりの昔話本はろくに読まなかったなあと。昔話なら何でもいいというわけじゃない、なるほど納得がいった。2022/03/18
ふぁんと
1
昔話は、伝言のようなもの。そう思っていたが、この本を読んで伝言ゲームのようものでもあるのかなと思った。時代や地域によって少しずつ変わる。成立背景が必ずあり、先人の知恵である。だから、実はとても残酷なものや色っぽいものもある。それをそのままどの年齢の子どもにも伝える必要はないけれど、いずれは知っていくこともまた必要ではないかと思った。近年は残酷さを排除することに重きが置かれているけれど、もとの形も残さないと、昔の伝言が済し崩しになるのではないかと思った。ストーリーテリングについても書いてあり、勉強になった。2014/11/15
すかわら
0
昔話を細かく分類して五十音順に並べて記載した本。類型や解説も簡単に書かれていて、興味深かった2015/08/29
あきこ
0
昔話は不思議だ。国を超えて、時代を超えて似たような話が世界中に広がっている。そして案外残酷だ。それはその時代の過酷さ、悲しみがつまっているからだろう。ということは最近、昔話が家庭から消えてしまったのは、幸せだから?とてもそうとはいえない。悲しみを乗り越える力が精神的なものから金銭的なものへと変わっていき、時間と心の余裕がなくなったからだろう。大人になって昔話を読むとおもしろい。また子供に聞かせていく世の中になるといいなと思う。2010/07/23