内容説明
ふつうの暮らしを送っている人間にとって、俳句を詠むことにどんな意味があるのか。虚子門(「ホトトギス」)の俳人たちの生き方とその句集に俳句表現の秘訣をさぐる。句集鑑賞の新しい手引書。
目次
第1部 句集とは何か(はじめに;生き方としての俳句;日常への回帰―客観写生の心理;句集の成り立ち)
第2部 句集鑑賞(俳魔―俳句に人生を賭けた人々;無常と向き合う―境涯と人間の写生;早世の俳人たち;無個性の美学―日常への回帰;求道者―写生のわざを極める)
著者等紹介
岸本尚毅[キシモトナオキ]
1961年岡山県生まれ。波多野爽波に師事。「天為」「屋根」同人。句集『舜』により第16回俳人協会新人賞、『俳句の力学』により第23回俳人協会評論新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かふ
22
高浜虚子は狂気の俳句を詠むのではなく日常性に帰ってこれる句を賞賛する。第一部は虚子の俳句論でわかりやすかった。第二部で実際に句集を読んでいくのだが、地味である。やっぱ華やかな狂気性に憧れてしまうのか。長谷川零余子の章で「あるじよりかな女が見たし濃山吹(こやまぶき) 原石鼎」の句が面白い。夫よりも長谷川かな女の方が面白いと思ってしまうのは一緒だな。2024/12/14
フロド
0
●あまりにも地味な表紙。夕焼けの海。何も語られてはいないが、これは津波が人々を飲み込んだ後の海であろう●作者は震災後の俳句に対する態度を語っている。人の直面する「狂気」を「客観写生」によりコントロールするということ●俳句の真髄を、分かりやすくしない・派手にしない、というスタンス…表紙もそれに準じている●俳句は超高性能の意味凝縮ソフト。しかし「解凍」するためには、読者側にもソフトが必要なのだ2012/05/18
凛
0
非常に多くの句に触れています。 難解でまだ理解出来ないことも多くあるため、 自分の俳句人生でまた読み返したい一冊です。2019/12/21