内容説明
“日本語アクセント”のしくみと成り立ちを発見する待望の入門書。学習しやすい基本編・発展編の2部構成。理解度を深める「練習問題」、基本概念と用語を確認できる「ポイント解説」と「Keyword」、さらに知りたい人のための「読書案内」。そして、楽しめる47の「Column」。
目次
アクセントとは何か
アクセントのしくみ
アクセントの規則
助詞のアクセントと句音調
2型アクセント―鹿児島方言
3型アクセント―隠岐島の方言
アクセントの単位
声調のある方言
外来語のアクセントと生産性
複合語のアクセント
アクセントの歴史を知る
アクセントと音韻
著者等紹介
松森晶子[マツモリアキコ]
1956年生まれ、東京大学大学院人文科学研究科博士課程(言語学専攻)満期退学。現在、日本女子大学文学部教授
新田哲夫[ニッタテツオ]
1958年生まれ、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程(日本学専攻)中退。現在、金沢大学人間社会研究域歴史言語文化学系教授
木部暢子[キベノブコ]
1955年生まれ、九州大学大学院文学研究科修士課程(国語学国文学専攻)修了、博士(文学)。現在、国立国語研究所教授
中井幸比古[ナカイユキヒコ]
1957年生まれ、京都大学大学院文学研究科博士後期課程(言語学専攻)研究指導認定退学。現在、神戸市外国語大学外国語学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
10
共通語(東京方言)といくつかの地方方言を例に出しながら、日本語のアクセントの構造と特徴を解説。ネイティヴ向けで、日本語勉強中の外国人が読むものではないです。全体的にかなりわかりやすく書かれているが、反面様々な方言が項目ごとにバラバラに出てくるので、一つ一つの方言のアクセントの全体像がなかなか見えてこないという欠点がある。とりあえず共通語の標準的なアクセントを知りたいという人は、NHKや三省堂のアクセント辞典の巻末に付いている解説を読んだほうが手っ取り早いのではないかと思う。2016/10/09
ががが
4
日本語アクセントの体系やその型、方言による違い、複合アクセントに通時的アクセントの変化、音韻との関連とほぼ一通りの内容が網羅してあると思われる。日本語のアクセントにも本当に奥深く、突っ込んでみるといろいろな現象を見ることができるなあと率直に思った。トーンの種類がある京都方言とか、日本語と一括りにしているとおそらく見落としていまうようなことが多かったように思う。2014/10/07
allomorph
3
この分野はなんだか食わず嫌いしてきたきらいがあるけどすごく面白いです。アクセントは常に流動しているんだなあと思いました。2014/05/27
Koning
3
日本語のアクセントという知っているようでよく理解しちゃいない現象について比較的わかり易く書かれた教科書。モーラ(拍)と音節の区別とか、声調言語ではない日本語の高低アクセントのことであるとか、きちんと説明されているのと、表紙カバーにもあるように音声解析技術が進んで音声学が科学としてもきちんとしてきた影響もいろいろと見えて楽しい。しかし、方言は宝の山というのは本当ですねえ。しかし、高齢化とかバカテレビの影響でいろいろと死滅しつつあるのが悲しいですね。などと思ってみたり。2012/09/26
srshtrk
1
とても参考になりました。日本語を勉強している外国人として、聞き取りの練習だけで日本語のアクセントの仕組みやパターンにあまり気づかなくて、ずっと変な訛りで日本語を喋ってきました。この本の説明で日本語のアクセントのパターンと傾向がある程度初めて分かった気がします。2020/06/17
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