出版社内容情報
「テクスト分析」は,優れた物語がもつ「空白」を、「問」という形で顕在化させる。テクストを根拠に「解」を求める過程こそ論理的思考である。「テクスト分析」の手法で、国語の授業を力強くサポートする。
目次
第1章 理論編(「テクスト分析」とは何か;「テクスト分析」の実際;論理的思考―なぜ「話し合い」活動ができるのか)
第2章 実践編(「竜」今江祥智(中学一年)―竜の子三太郎は、変わらない
「空中ブランコ乗りのキキ」別役実(中学一年)―命を賭けて守った幸福の果て
「字のない葉書」向田邦子(中学一年)―憎いけれども愛おしい
「トロッコ」芥川龍之介(中学一年)―やぶの暗い道は永遠に繰り返す
「少年の日の思い出」ヘルマン・ヘッセ、訳・高橋健二(中学一年)―「少年の日」は「僕」を苦しめ続ける
「仁和寺にある法師」(『徒然草』)兼好法師(中学二年)―狭量は無知に通じる
「走れメロス」太宰治(中学二年)―二つの命を賭けて問う勇者と信実
「形」菊池寛(中学三年)―記号「槍中村」の力能と限界
「故郷」魯迅 訳・竹内好(中学三年)―「私」のいない「地上の道」という名の希望
「坊ちゃん」夏目漱石(中学三年)―愛を知らなかった少年が捧げた清へのオマージュ)
著者等紹介
鈴木昌弘[スズキマサヒロ]
1961年(昭和36)大阪市生まれ。大阪教育大学教育部国語科卒。大阪市立中学校国語科教員として在職。現在、大阪市立中学校教頭。研究テーマは国語教育、生活指導(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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