内容説明
子規書簡などの新資料を駆使して、子規の俳句と人間を掘りおこす。旅にあこがれ、蕪村の滑稽句を愛し、明治新事物を詠みこみ、ガラス戸からの写生に励んだ子規。よみがえる子規の生きた世界。
目次
第1章 私註『病牀六尺』(『一年有半』;酔桃館蔵沢;四ツ目屋事件;吉原の太鼓聞えて更くる夜に;『フランクリン自叙伝』;笹の雪)
第2章 子規探索(子規の参加した互選句会―明治二十六年一月十二日;新資料 明治二十九年八月十五日付子規書簡;子規の憤懣―近藤泥牛編『新進俳家句集』をめぐって;「ガラス戸」からの写生―一つの子規試論;旅する子規―子規文学の原点;子規俳句と「明治新事物」―連作と季語と)
第3章 子規の俳論と俳句精神(子規と、虚子の「花鳥諷詠」論;子規の「配合」論をめぐって;子規の愛した『猿蓑』;子規グループの人々と蕪村の滑稽句)
第4章 子規の周辺(新聞『日本』第一号を読む;子規と閨秀作家中島湘烟;子規と小杉天外)
著者等紹介
復本一郎[フクモトイチロウ]
1943年愛媛県生まれ。早稲田大学卒。静岡大学教授を経て、神奈川大学名誉教授。専攻は近世・近代俳論史。俳号は鬼ヶ城(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。