目次
研究の目的と方針
第1部 国字とは何か(国字の定義と分類;国字の発生;国字の使用範囲による分類)
第2部 国字の位相(個人文字;地域文字;位相文字)
第3部 国字の展開(個人文字から位相文字へ・位相文字から一般的な国字へ;コンピュータにかかわる展開)
国字研究の展望
著者等紹介
笹原宏之[ササハラヒロユキ]
1965年12月、東京都生まれ。1988年3月、早稲田大学第一文学部(中国文学)卒業、1993年3月、早稲田大学大学院文学研究科(日本文学)博士後期課程単位取得。博士(文学)(2005年5月、早稲田大学)。1993年4月より文化女子大学専任講師、国立国語研究所主任研究官等を経て、2005年4月より早稲田大学社会科学総合学術院助教授。専門は、日本語学(文字・表記)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
30
日本製の漢字「国字」について、古代からコンピュータまで、膨大な資料に当たり、綿密な考察を加えた、研究の最前線と言える本。発生の背景から始まり、変化・派生の過程を明らかにしていく。地名・人名のみならず、江戸時代の医学、明治の気象研究にまで資料探索の手が伸びていることに驚く。ラストはコンピュータに使用されている文字の出所についての徹底した探求だが、これによっても根拠の明らかでない「幽霊文字」がただ一字残ったところで、この浩瀚な本は終わる。さて、どなたかその「彁」という謎の字について、探求しませんか?2014/07/06