内容説明
江戸の橋はどうやって架けられたのか。水の都の土木・建築・モノづくりの技術を紹介する「大江戸橋づくし」。
目次
第1章 隅田川の橋(両国橋と巨木;千住大橋と槇;新大橋と永代橋)
第2章 橋はどのように造られたか(江戸の橋づくりの技術;江戸の橋のメンテナンス)
第3章 日本橋界隈の橋(江戸の水路と高橋;日本橋はいつできたか;「水」の条件)
第4章 堀と橋(外濠の風景;堀川と舟入堀)
第5章 銀座界隈の橋(京橋と銀座;木挽町と歌舞伎;数寄屋橋の埋め立て)
第6章 橋の昔と今(明治の橋;水辺と橋の大きさ)
著者等紹介
鈴木理生[スズキマサオ]
1926年東京生まれ。都市史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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bapaksejahtera
5
本書は元々京橋図書館の郷土資料に寄せた文章を纏めた「中央区の橋」からなる。つまり江戸の橋は中央区の橋さえ語れば殆ど済んでしまうのだ。本書中に東京旧市内の河川を列挙してあるが多くは墨田川(旧荒川)の支流と運河である。山の手では小石川(千川)があるに過ぎない。このうち隅田川以外は殆ど埋め立てられてしまった。本書の話題でピンとくるのは隅田川の橋しかない。日本橋でさえ由来がわからぬのである。まして東京の重心が西郊の旧郡部に移った今、理解は限られる。木造橋の工法、その維持管理の技術や運営方法等は有益な知識となった2020/11/25
ノックアウト
3
この値段でこれだけの情報量は凄いと思える江戸の橋を中心とした本。江戸・東京の地理に詳しければもっと楽しめただろう。2010/06/12
yooou
3
edoruneさんに教えていただいた鈴木理生は全編に渡って溢れかえる知性と博識に溺れる川の急流のような本でありました。ご教授いただいた事に感謝。感謝であります。この方の著書はじっくりじっとり追っかけていこうと思います。2010/02/26
ゆぅ
2
橋について充実しているのはもちろん、町づくり・川(水路)についても詳細に書かれていました。橋の位置・名前・その変化・材質(木材なら木の種類・皮の有無)・維持管理方法・災害対策・事業者選定の方法、書き出したらきりがないくらい初めて知る情報がたくさんでした。2025/03/09
ymazda1
2
もともと広報誌みたいなのに連載してたのをまとめたみたいなんで仕方ないかもだけど、江戸時代についての本にライトな本が多いのは、学者さんが論争するには史料が揃いすぎてるし、ファンも少ないからマニアックな本を書いても売れないからなんかな・・・個人的には、もっと行政的なアプローチを掘り下げてほしかった。。。