内容説明
案内人は、『変身物語』の人気詩人オウィディウス。恋の手管のあれこれを教導するエロティックな詩、世界文明の中心ローマを放逐されて至った地の果てから、妻や友に万感の思いをこめてしたためた書簡詩の数々。ラテン語を楽しく味読するために、工夫をこらした最新の撰文集。
目次
悲しみの歌(ローマとの別れ;老年;自伝;韻律見本―「悲しみの歌」)
「黒海からの便り」(妻へ;友人たちに)
「恋の歌」(アモルの凱旋;昼下がりの恋;恋を終えて;再び恋を;指輪;富の横暴;ティブルスの死)
著者等紹介
風間喜代三[カザマキヨゾウ]
1928年、東京生まれ。東京大学文学部言語学科卒業。東京大学教授、法政大学教授を歴任。東京大学名誉教授。専攻:言語学・インド=ヨーロッパ比較言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koning
16
風間せんせのラテン語読本。考えるとラテン語を勉強しだすとガリア戦記あたりを読めと言われるパターンが多い気がするのだけれど、これは詩文。戦記物はつまんねーとか、やっぱ韻文が楽しいって人にはお勧めかもしれませぬ。特に韻律についての解説や62ページからの韻律見本のような手引きがあるのがありがたい。見本で当たりを付けて他の韻律も少しずつやっていけば結構いけるんじゃないか?って気になれます。古希の韻文のこういう本があるとまた楽しそうなんだけど、あっちは哲学()ばっかり出るんだよなー(汗2013/11/14