内容説明
わが国の教育界は、今、二〇〇二(平成十四)年度からの新教育課程の完全実施に向けて、移行措置の時期にある。総合的な学習の時間を始め、各教科の指導のあり方の改革が求められている。国語科教育においても、その内容の厳選と時間数の削減に伴い、授業そのものの発想の転換を迫られている。それは、教師の一方的な説明型の授業からの脱皮、生徒一人一人の言語活動を重視した授業、「伝え合う力」を高めるための授業、等々である。わが国の小学校から高等学校まで、新世紀にふさわしい「生きる力」を育むための「ことばの力」を目指した国語科授業の改革のときである。本書は、そうした時代の要請の中にあって、「読むこと」の領域におけるこれからの授業のあり方について提案したものである。
目次
序章 「読むこと」の授業をどう改革するか
第1章 音読や朗読を生かした「読むこと」の学習
第2章 表現や内容を比較して「読むこと」の学習
第3章 目的に応じて調べて「読むこと」の学習
第4章 読書への誘い―読書に親しむ態度を育てる
第5章 「伝え合う力」をどう高めるか