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内容説明
アジアの密林の奥で、少女(ソフィア)は叫んだ「ディズニーランドのジャングル・クルーズみたい!」ヴェトナム戦争が終わって四半世紀―いまよみがえる戦争の経験とイメージ。
目次
1 事実と印象(戦争は9時から5時まで;アメリカン・グラフィティーズ;天使たちの丘のむこう)
2 印象と表現(アメリカン・ウェイ・オヴ・ウォー;冬の音楽;ヴェトナム・ミステリー・ツアー ほか)
3 表現と象徴(心のなかの死んだ場所;鳥の眼に映る戦争)
4 象徴とメタファー(記念碑;想像力;闇のような緑)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
7
表象としてのベトナム戦争、アメリカの心象風景としてのベトナム戦争が生まれる、原点となるエピソードたちの深奥に潜り、そのさまざまな姿を描いている。一口にベトナム体験といっても、例えばジャーナリストや政治家、軍人でも黒人兵や空兵と立場が違えばその認識や体験のあり方もどこまでも変わっていく。それら多様な、それぞれ矛盾する側面がアマルガムのように渾然一体となるのがイメージとしてのベトナム戦争なのだろう。想像力の中で戦争がどう捉えられていくのかに高い水準で迫った重要な一冊2012/11/20
ぱらーむ
1
新映像の映像におけるベトナム戦争映像の紹介の仕方に違和感を感じて久しぶりに再度。私たちがよく知るベトナムの密林をナパーム弾で空爆する映像ですら、実は戦争中には放送はされておらず、戦争が終わってから作られた映画「地獄の黙示録」の空爆場面が、ベトナム戦争のイメージを植え付けるきっかけになったこと。それを知った上でベトナム戦争の映像を見ると見方がガラリと変わる。2016/03/05