20世紀の歴史―極端な時代〈下巻〉

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20世紀の歴史―極端な時代〈下巻〉

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  • サイズ A5判/ページ数 454,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784385356785
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C0022

内容説明

20世紀後半を代表する歴史の名匠が、深い思いをこめて描きだした、ありし日の「20世紀」の肖像。驚異の博識と深い洞察力によって紡ぎだされたこの物語は、「20世紀」自身の熱い自叙伝だ。20世紀とはこんな時代だったのか。

目次

黄金時代(社会革命 1945年‐90年;文化革命;第三世界;現実的社会主義)
地すべり(危機の時代;第三世界と革命;社会主義の終わり;アヴァンギャルド死す―1950年代以後の芸術;魔術師と徒弟たち;次の千年に向かって)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

65
ようやく下巻読了。下巻は第2次大戦後のいわば流動・解体過程とその文化を扱う。植民地の崩壊とその後に出現するいわゆる第三世界の困難、「短い20世紀」を週末に導いたソ連・東欧社会主義体制の崩壊、文化の流動化、科学技術の発達と変容など、著者が知る限り(上巻で「すべてを知ることは出来ない」とおっしゃるが、これだけのことを整理して書ける人を他に知らない)を分析する。著者は敢えて結論(未来予測)はしないが、ネオリベ経済には否定的で、環境問題、民主主義の今後などをかなり悲観的に展望、今後の変化なくして未来はないとする。2022/10/26

きいち

32
事実から逃げず「私」を出すことを恐れず、何が起こったかより「なぜ」「どのように」に冷静に取り組む20世紀史。◇下巻は戦後から冷戦の終わり。94年とソ連崩壊の直後なのに、筆はちゃんと引いて世界全体へ向かっていて、その目の確かさに驚かされる。視線のスパンは数世紀、だから決して未来予測じゃないのに「当たってる」のだ。それこそ、あれ、SNSってこの時もあったっけ?と思えるような。◇「私」は例えば戦後日本の平等&成長の両立への高評価するために登場、はっとする。現代史の客観性は、記述者の主観がない限りあり得ないのだ。2015/11/09

belier

3
共産主義やソ連といった政治的脅威があったから、資本主義は自己改造していった。それが短い20世紀だということ。その脅威が取り払われて、無制約、無統制の地球的自由市場経済は、ますます貧富の差を広げ、環境問題などを悪化させるのではないか。そう著者は危惧しているようだ。2013年現在、この碩学が恐れていた方向に、世界は進んでいるように思えてならない。2013/11/10

R

1
20世紀の様々な分野を網羅しているが、イスラームに関しては弱く感じた。文化分野への視点も面白かった。最近はこの本のように全体を俯瞰する視点に興味がある。2018/05/15

ぷるぷる

1
下巻は大体70年代以降。冷戦まっただ中~西側世界にとっては石油ショックによる先進国の高度成長の終焉とかベトナム戦争での米国の敗北とかに表されるようなターニングポイント。鉄のカーテンの向こう側ではこの時代の意義は本書を読んでもちょっと見えにくい。ブレジネフ時代の農業政策の失敗と資源貿易への傾斜、軍事負担の増加くらい。そもそも冷戦時代を実社会人を感じていない人間には社会主義国の内情についての分析をされてもピンとこない。情報量というかボリューム感が莫大なのに改めて感心。2010/08/24

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