心獣

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  • サイズ B6判/ページ数 308p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784384052336
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

2009年ノーベル文学賞受賞作家の長篇小説第二作。1980年代のチャウシェスク政権下のルーマニアの大学が舞台。4人の学生たちの独裁政権への抵抗そして当局からの圧力。亡命してもなお当局の監視は続く。

2009年ノーベル文学賞受賞作家の長篇小説第二作。1980年代のチャウシェスク政権下のルーマニアの大学。女子学生の自殺をきっかけに「私」とクルト、ゲオルク、エトガルの受難が始まる。4人の学生たちの独裁政権への抵抗そして当局からの圧力。亡命してもなお当局の監視は続く。

内容説明

個人と集団の経験を牧歌的に混淆させ、「深い憂い」を断片的な個々の事物に刻み込めながら、独自の「歴史的な証言」を読者に追体験させる。それだけに、作品が犯す大いなる矛盾を、読者も敢えて犯さなければならない。チャウシェスク独裁政権下のマイノリティーの苦難。ノーベル文学賞受賞作家による「周辺」の文学。

著者等紹介

ミュラー,ヘルタ[ミュラー,ヘルタ] [M¨uller,Herta]
1953年、ルーマニア・ニッキードルフ生まれのドイツ語作家。代作表として、処女作の短編集『澱み』(1984年、邦訳2010年)のほかに、四つの長編小説『狙われたキツネ』(1992年、邦訳1997年)、『心獣』(1994年、邦訳2014年)、『今日は自分に会いたくなかった』(1997年)、『息のブランコ』(2009年、邦訳2011年)がある。邦訳はいずれも三修社で刊行された。2009年にノーベル文学賞を受賞するほか、『心獣』によってドイツ国内で1994年にクライスト賞、ドイツ国外で1998年にIMPAC国際ダブリン文学賞を受賞するなど、多数の文学賞を受賞し続けている

小黒康正[オグロヤスマサ]
1964年生まれ。北海道小樽市出身。博士(文学)。ドイツ・ミュンヘン大学日本センター講師を経て、九州大学大学院人文科学研究院教授(ドイツ文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

52
独裁政権下のルーマニア。監視人と独裁者が「弾丸を用いて、墓地を作る」監視と密告の恐怖に満ちた日々。人々は逃亡を願い暮す。でも「私」は知っている。彼らは皆「共犯者」。従うことで「墓作りを手伝っている」。尋問や捜索を受ける「私」だって「こうした者たちのひとり」なのだ。「何を言ったところで行き詰ま」る。「神よ 罰したまえ」友を殺した監視人を、私を裏切った友人を。でも「愛が再び芽生えてほしいと願った私」。歌うように語る言葉は、そんな苦しみや傷ついた愛を掬い上げようとする苦悩に満ちていて、身を切られるようでした。 2020/03/20

藤月はな(灯れ松明の火)

25
詩のようなリズムを持つ散文によって描かれたのは、物資が常に足りないことへの不満と常に監視され、いつ、密告されて命を落とすか分からない生活の渦巻く見通しの無さである。そして一人の女性が命を落とした。スパイ疑惑もあった彼女の死は自殺か、殺人か。幼い子供と母親の遣り取りだと思っていたことが後に農地を国に没収されて歌うことも忘れて呆けてしまった祖母とその娘(語り手の母)のやり取りだと知った時は身震いするしかない。そして酸っぱい林檎を食べる場面がやけに印象に残っている。林檎は奪われた自由の象徴だったのだろうか。2015/12/22

うぉ

15
死の理由が語られることはない。逃亡の理由も語られることはない。何も語っていない300ページ分の文章。なのになぜ、80年代のルーマニアの閉塞を、とても雄弁に語っているように感じられるのだろう。理解できることが理解できない。凄い作家に出会ってしまったと実感。2019/09/01

funuu

5
ヘルタ・ミュラー ノーベル文学賞 受賞理由:「凝縮した詩と率直な散文によって、収奪された人々の風景を描いた」[1] ヘルタ・ミュラー(Herta M ller、1953年8月17日- )は、ルーマニア出身のドイツ語作家。チャウシェスク政権下のルーマニアにおける困難な生活や、バナート地区のドイツ人の歴史、ソ連占領下ルーマニアのドイツ系民族迫害などを主題にした作品で知られる。2009年ノーベル文学賞受賞。2014/12/23

森香

4
ルーマニア、チャウシェスク政権下。マイノリティーのドイツ人たち。彼等がじわじわ追い詰められて思考回路が麻痺していく怖さがある。人が信頼できない。相手の意図が読めず、確信的行動がとれない。作中のテレーザは本当に友人だったのかスパイだったのか。乾いた短い文の連なりに迫真性を感じる。ただ、体言止めを多用した散文なので、慣れるまで読みにくい。最初の30ページに2週間かかった。誰かと輪読をやるなら、推したい本。 2015/07/11

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