内容説明
これらのお話の主人公は、従来の言葉の意味での「天才児」ではない。むしろ、風変わりな例外的存在だ。ミヒャエル・ゾーヴァの挿絵とともにおくるリンダ・キルト奇妙な短編集。
著者等紹介
キルト,リンダ[キルト,リンダ][Quilt,Linda]
1950、ストラットフォード・アポン・エイヴォン近郊の小さな町で生まれたと言われる
ゾーヴァ,ミヒャエル[ゾーヴァ,ミヒャエル][Sowa,Michael]
1945年ベルリン生まれ。たくさんの絵を描き、本のイラストも多数。なかでも、エルケ・ハイデンライヒ、アクセル・ハッケの本に描いているものがよく知られている
二宮千寿子[ニノミヤチズコ]
東京生まれ。国際基督教大学卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キジネコ
60
7人の…と書き出すと、そのあとには何が似合うかしら。サムライ然り、小人も又あり、刑事なんてTVドラマもありましたっけ。コレ7人の天才児の物語です。この天才児達の「才」は、もしや災難の「災」じゃなかろうか?と徒然思う。のっけからして蛙が喉の奥から出る少女… ある言葉を呟くと相対象が災難に見舞われるって児も… バルーンって綽名される超デブなのに体重が殆どない児の運命にも仰天…ミヒヤエル・ゾーヴァさんの挿絵に惹かれてダイブしてみたらスッカリ首までハマりました。絵空事以上に、もしやのリアル感が「怖るべき」面白さ。2018/12/19
くさてる
22
すごく不思議ですごく奇妙なこどもたちの短いお話。添えられている絵がとても良い効果をあげていて、まるで絵物語のよう。皮肉とブラックユーモアが全編に染みわたっていて、滑稽だけど怖い。面白かったです。2020/01/11
あたびー
20
#日本怪奇幻想読者クラブ 英国的な、あまりにも英国的な諧謔趣味に彩られた、世にも奇妙な子どもたちの物語。イケ卑しい叔母の呪いで嘘をつく度ヒキガエルが口から出るようになった少女。極端に短期記憶の乏しい少年。普通すぎて人から忘れられる少年。双子の片割れである憎たらしいほど天才的な少女。名前を言うと相手が消滅してしまう少年。人生の殆どを眠って過ごす少女。丸々太っているのに重りがないと浮かび上がってしまう少年。書き出してみたら何だかミス・ペレグリンのホームみたい。挿絵はミヒャエル・ゾーヴァ。だからみんなまん丸い。2019/12/02
魚京童!
16
なんか最近本を読めてない。しっかりと読み込むことができていない。ただ流れていく毎日だ。だからこれも恐ろしく流れている。面白いんだろうな。絵が最高だから。2017/10/10
花林糖
14
(図書館本)不思議で不気味な子供達のお話。短篇7話。お気に入りは「幼な子の口から」「眠り姫」「存在の限りない軽さ」。(中古入手)2015/10/15