内容説明
本書は、フランスの大革命期が大ナポレオンの没落によって終止符をうたれ、ルイ18世による王政復古がおこなわれた年から、1848年革命の前夜までのほぼ半世紀にわたるドイツ社会の様相を、きわめて具体的に描いた生活文化史である。『ドイツ18世紀の文化と社会』は、本書の前篇にあたる。当時のドイツ社会にみなぎっていた「古き良き」ビーダーマイヤー時代への追慕の気持を敏感にとらえ、きわめて具体的な事例をあげてこの複雑な時代の世相を浮かびあがらせている。政治、経済、美術、宗教、哲学は言うに及ばず、文学、演劇から家庭生活やジャーナリズム、ファッションにいたるさまざまな分野における明快な記述は、それぞれの分野で、また学際的な分野でも、不可欠の資料となっている。
目次
第1章 政治的状況
第2章 交通の社会的状況
第3章 教会と学校
第4章 市民と貴族・軍隊・ユダヤ人
第5章 文学と学問・検閲と新聞
第6章 造形美術・演劇
第7章 国民生活と家庭生活
第8章 流行