内容説明
本書は、英語の共感覚表現を中心にして、感覚と表現、特に身体的感覚(外的感覚)を表す言葉について考察した研究書であるが、一般書としても利用できるように考慮されている。感覚と表現に関する16篇の研究論文が、歴史的視点に基づいて配列されて各章を形成しており、各章は共感覚表現を軸にしてお互いに密接な関連を有している。読者の便を考えて、すべての引用例文に日本語訳を付け、参考文献を可能な限り充実させたことによって、感覚と表現について考えるための一般的な手引書(guidebook)として利用することも可能である。
目次
序説(感覚表現の特徴―共感覚表現は生きている)
1 英文学史の視点から(中世英文学とルネサンス期の感覚と表現;ルネサンス期の恋愛詩の感覚と表現 ほか)
2 個別作家・作品の視点から(John Keatsの感覚と表現;Thomas Hardyの感覚と表現―Tess of the d’Urbervillesを中心に ほか)
3 英語学と日本語学の視点から(音楽批評と共感覚表現;共感覚表現の意味変化と意味構造 ほか)
著者等紹介
吉村耕治[ヨシムラコウジ]
1949年10月、大阪府生まれ。関西大学大学院(英文学専攻、英語学専修)修士(1975年3月)、関西外国語大学大学院(言語文化専攻)博士後期課程単位取得退学(1982年3月)。関西外国語大学(短期大学部)、教授(表現学会、理事)
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