内容説明
『グリム童話』には、まだ発表されていない作品があった!机の引き出しのなかから発見された四十八話の新しいメルヘンを解説とともに紹介。
目次
ゲオルク・パッシーから
ヤコブ・グリムから
ヴィルヘルム・グリムから
ヘルマン・グリムから
アンナ・フォン・ハクストハウゼンから
ルドヴィーネ・フォン・ハクストハウゼンから
ジェニー・フォン・ドローステ=ヒュルスホフから
ジュリー・ラムスから
ルートヴィヒ・アウルバッハーから
モーリッツ・アレクサンダー・フォン・ベトマンから
フェルディナント・ジーボルトから
カール・ゲデッケから
誰が書いたか、誰から送られてきたか不明の原稿
著者等紹介
フローチャー美和子[フローチャーミワコ]
1995年より、フンボルト大学グリム書簡研究所研究員。ヴィルヘルム・グリムの妻、ドロテーアと、グリム兄弟の交わした書簡の編纂を担当
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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アイアイ
20
レイプしようとした姫に仕返しをされ復讐を誓うアンゼンヒュッテル王、今や憎んだ姫と結婚されられ姫を殺害、実は愛していたんだと泣き崩れたがそれは人形だった、隠れていた本物の姫が現れハッピーエンド・・ 猟奇的な物語が続く。総じて展開が早く人が様々なものに変身するのでファンタジーは掴みにくい。結末が欠けた話もあり、内容がどうしてこうなったのか今も説明されていない話もある。ハッピーエンドとセットで拷問やグロテスクな処刑がある。▽図書館2015/11/08
SKH
8
グリム兄弟が蒐集した膨大な物語の中から「グリムメルヘン集」を編むにあたり、初めから弾かれたもの、第7版まで版を重ねるうちに省かれたものを選集。玉石混淆。2014/09/26
リカステ
7
これは凄い。『子どもと家庭のメルヘン』に採用されなかった話を読めるなんて! 所謂グリム童話の編纂過程を見ているようで興奮します。アンデルセンなどと違って収集童話なので、このような楽しみもあるのですね。2015/06/12
ティス@考える豚
2
童話の内容にはやはり世相を反映した側面がある。グリム童話も例外ではないが、当時のプロイセン軸のドイツ諸領邦の世相に限らず、フランスや西欧、東はペルシャ地方に伝えられる童話との関連性から中東世界の情報も微細に含まれているらしい。しかし、日本でもシンデレラや赤頭巾が読み継がれている現状は現代の情報革命が如何に優れているかを理解させられる。2015/12/31
弾む
1
タイトルの示す通り収録されているのはなんらかの理由でボツになった話ばかり。矛盾が多かったり突然話が飛んだり色々問題のある話もありますが、だからこそ予想斜め上からやってくる面白さがあります。最初の話「アイゼンヒュッテル王」からして、ドSすぎるプリンセスとなんやかんやでハッピーエンドに度肝を抜かれます。兎頭のプリンセスに爆発オチの「踊るウサギ」や「ディルっぽくなる」というタイトルからすでになんだか面白い響きのものから、「ああ、かじりやがって!」「命の時間」など正統派な昔話まで楽しく読めました。2019/05/01
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