内容説明
18世紀とはいかなる時代であったのだろうか。本書は、レッシングを中心にゴットシェット、ディドロなど「啓蒙主義時代」の文学の基本問題を扱った論文を集め、18世紀ドイツ近代文学の諸相を明らかにしたものです。各論文は相互に関連をもち、その一つ一つが“Baustein”の役割を果たしています。
目次
1720年代のゴットシェットとスイス派―とくにdas Sinnreicheをめぐって
J.E.シュレーゲル『デンマーク演劇の振興のために』(1747)
若きレッシングの宗教思想
悲劇に関するレッシング・メンデルスゾーン・ニコライの往復書簡(1756/57)について
レッシングとディドロ―演劇論に関する比較
『ハンブルク演劇論』第73‐83篇―レッシングのアリストテレス解釈理解のために
『ハンブルク演劇論』における“das Menschliche”の諸相―一つの粗描
ハンブルクの“Theaterkrieg”(1769)について
一つのレッシング像―Christoph Schrempfの場合
Eugen Lerch:Lessing,Goethe,Schiller und die franz¨osische Klassik.
批評家としてのスイス派―「画家談論」から「批判的詩論」へ
文芸作品における「審美的なもの」と「倫理的なもの」―G・E.レッシングの批評から
1770年代の「Schw〓rmerei」論―一つの粗描
喜劇「ミンナ・フォン・バルンヘルム」余録