内容説明
列車のなかは人生の縮図。久しぶりの遠出に浮かれる家族連れ、せわしくページをめくりながら電卓のキーをたたくビジネスマン、失恋でもしたのか、うつろな目でぼんやりと窓の外を眺める女の子。列車はそんな人々の喜怒哀楽を詰め込んで、目的地に向かってひた走る。もちろん「明」と「暗」の乗客同士が隣り合わせることもある。だからトラブルも起きる。振り返って、よくぞ無事で…と背筋が寒くなるような話から、思わず腹を抱えて笑ってしまうような愉快な話まで、そんな車掌の裏話を満載。
目次
第1章 車掌に向く人、向かない人
第2章 車掌業務の基礎知識
第3章 車掌の「裏」接客術
第4章 列車を降りたときの過ごしかた
第5章 緊急時の対応術
第6章 車輌別乗りこなし法
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iroshiya
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単に国鉄で車掌をしていた人が書いた本だけではない。生き方についても考えさせられます。生きていて壁にぶち当たるたび読み返します。鉄道ファンだけでなく生き方に迷っている人にもオススメです。2005/11/29
hattori
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車掌さんは大変だなあ。2009/01/17
野方幸作
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日頃電車に乗ると、身近でありながら遠い存在の車掌。 この本は国鉄時代の話であり、今の尺度では到底考えられないような話も出てくるが、どこか人情味あふれるエピソード揃い。 時代は違えど苦労話や功名話が軽妙に綴ってあり、読み物としても面白く、鉄道マニアでなくとも楽しめる一冊。2019/03/14
古隅田川
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この本を読むまで国鉄については良いイメージがなかった。国鉄にも良いところがあったことを始めて知った。人間味、ユ-モアはJRよりも豊富だ。 カレチ、ニレチ等の専門用語の説明だけで一つの章が終わっているので、鉄道マニア以外が読んでもおもしろくないと思い、途中で読むのをやめようかとも思った。しかし、車掌として経験したことがおもしろおかしく書かれており、最後まで読んでよかったと思う。 某有名歌手の「お客様は神様です。」こそ、暴言だと思う。客の我がままだけが優先されるのでは世の中なりたたない。2018/12/18
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