内容説明
『将棋無双』は、詰将棋の古典で長い間、解答が発見されなかったことなどから「詰むや詰まざるや」と呼ばれるようになった傑作です。本書は、この『将棋無双』から問題を厳選。初伝・中伝・奥伝にわけ、それぞれ、三人の人物を登場させて、試行錯誤を繰り返しながら問題を解いていくという形式を採りました。今まで、『将棋無双』に触れたことがない人はもちろん、読んでみたが、よくわからなかった、という人にも、楽しめる内容となっています。
目次
初伝(伊藤家へ入門;『将棋無双』に挑戦!;入玉には馬力 ほか)
中伝(中伝講座始まり;飛角が、飛車角に挑む;絵図面を描く ほか)
奥伝(奥伝の入門者;駒の力を減ずる妙手;珍しや、都詰 ほか)
著者等紹介
湯川博士[ユカワヒロシ]
1945年2月生まれ。法政大学卒業後、出版社勤務、『将棋ジャーナル』編集長を経て、84年文筆業に。執筆の傍ら社会人落語家(仏家シャベル)、紙芝居(蛙の会)など話芸でも活躍中。将棋ペンクラブ代表幹事、日本文芸作家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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原玉幸子
15
感動の『詰将棋の世界』と比較して、詰まずも余詰めも展開図が数多く載っていて、素人に優しい解説書です。私に本書を評価し解説出来る程の棋力はありませんが、江戸時代の詰将棋は、娯楽の延長線上に創られているからか、馬ノコや都詰め等、派手であり装飾的な、見た目や動きの奇異さに比重が置かれている気がします。その点、現代の詰将棋作家や研究者に数学の研究者が多い事実が表している様に、現今の詰将棋の世界は、深化と言うべき進化をしていると思います。知らんけど。(◎2023年・秋)2023/08/21
yoyogi kazuo
0
非常に素晴らしい本なのだが、これだけ懇切丁寧に解説してもらっても未だに5手詰めもロクに解けず、何度読んでも出題図の正解手が浮かんでこない自分の将棋の才能のなさを痛感して悲しくなってしまった。2024/09/03