内容説明
土方久功はまた詩人でもあった。純粋な精神と魂に反響した南海の世界を、平易な語り口で素直に表現して特異な作品を多く遺した。「鵯と共に」などの詩集、紀行・散文集「青蜥蜴の夢」「文化の果にて」、パラオ、サテワヌをめぐるさまざまの随想、そして、パラオの地で出会った作家・中島敦との交友記など、終生かわらぬ浪漫者であった一面を浮彫りにする。
目次
青蜥蜴の夢―お砂糖のように甘い南島の
文化の果にて
南洋の詩
わが青春のとき
僕のミクロネシア
サテワヌ島雑記―信仰と踊りの珊瑚礁島
南方離島記
ロタ日記
トンちゃんとの旅
南洋随想