内容説明
今を生きる女性たちの多様な声。女性が自分を語るなかで、フェミニズムのメッセージを受け取る機会をつくること。それが私たちの願いです。
目次
第1章 女性の生きにくさとフェミニストカウンセリング
第2章 悪いのはあなたではない―性暴力・ハラスメント
第3章 私のことは私が決める―パートナーシップの行方
第4章 さまよう家族
第5章 あなたはどうしたいの?―フェミニストの娘たち
第6章 手のひらから世界に接続する若者たち
第7章 もっと「わがままに」は難しい?―超高齢期を生きる
第8章 女同士の育ち合い―友情について
第9章 やわらかいフェミニズム
著者等紹介
河野貴代美[カワノキヨミ]
1939年生まれ。シモンズ大学社会事業大学院修了(MS)、元お茶の水女子大学教授。専門:フェミニストカウンセリング、臨床心理学、フェミニズム理論、社会福祉。日本にフェミニストカウンセリングの理論と実践を初めて紹介し、各地におけるカウンセリング・ルームの開発を援助。後、学会設立や学会での資格認定に貢献(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スリカータ
15
フェミニストカウンセリングを初めて知った。著者は80歳だが、現役感バリバリ。幼い頃の性的虐待やセクハラのケースが一番ひどく、加害者男性の狡猾さが腹立たしい。多くは子供の頃の性的虐待やセクハラを、そうとは認識せず心の奥底に秘めている。私自身、あれはセクハラだったの?と思い当たる事もあった。カウンセリングがもっと周知されて欲しいし、被害者の傷が癒えることを願っている。2020/03/25
mochi
9
80代で現役バリバリのフェミニストカウンセラーの河野氏。フェミニストカウンセリングというのはこの本で初めて知ったが、多くの女性クライエントの人生における悩みはジェンダーの問題とも深く関わりがあることは否めない。クライエントの数々の事例には、壮絶な暴力を配偶者から受け、孫の代まで複雑な問題を抱えていたり、あるいは両親共に女性の地位向上を望むあまり、娘はそう生きられないと自信喪失してしまったり。フェミニズムの考えが良い悪いということを押し付けず、しかしながら良くない部分は正していくという気概が世の中には必要。2021/08/31
カモメ
3
フェミニストカウンセリングはジェンダーが人間の行動と心理に大きく影響していると考える心理療法であり、すべての問題の背景にあるジェンダーの偏在をとらえる。苦しさを何とかしようと占いや宗教に行ったあとにたどり着く女性もいるそう。女性は常に他者を優先することが良いとされる社会や文化はモラハラの温床である。そういう意味で興味深い切り口だと思う。被害者には自分に起きたことの全体像がわかる為に「知識」「言葉」が必要になる。一方で自分に向き合うのは勇気のいることなのだろうと感じた。2023/03/05
おさと
2
全方位からのカウンセリングが必要だなと思う。2020/10/14
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